第2弾は気動車について学んでいきます!
「気動車とは?」
気動車とは、内燃機関(ディーゼル・ガソリン)を積んだ車両のことで、
一般的には気動車・ディーゼルカーとして、取り上げられます。
今の私たちにとって、ディーゼルで走る鉄道車両は「ディーゼルカー」「気動車」ですが、
戦前は「ガソリンカー」「ガソリン動車」と呼ばれていました。
「気動車の分類」
気動車は一般的に1種類という認識となるのですが、実は4種類ございます。
1 蒸気動車
2 ガソリン動車
3 電気式
4 液体式
「分類の解説」
1 蒸気動車は蒸気機関を搭載した車両で、自走式客車とも総称されました。
床下の一端に小型ボイラーが付き、この側の台車にシリンダーがあり、第二次世界大戦中まで見られた車両でした。
2 ガソリン動車は1919年に矢沼商店が試作した自動車を改造した車両が母体で、京浜電気鉄道で試用されました。
実際の営業用第1号は福島県の好間(よしま)軌道が最初で、その後多数の鉄道会社がガソリンカーと呼ばれる
車両を導入し、普及していったのです。
国鉄では1929年にキハ二5000型で、12の路線で試用されましたが、線路への負担が多く、実用化しませんでした。
その後新たにキハ二3640形を試作し、北陸本線などで試験運用されましたが、再び線路への負担が大きいということで
失敗に終わりました。
1934~1936年頃にキハ41000形・キハ42000形・キハ43000形などが登場し、特に地方私鉄でも導入された例が多いです
しかし1941年の戦争勃発により、ガソリンの使用が制限されたことと、1940年に西成線で発生した列車脱線火災事故で、
発火しやすいガソリンを燃料を用いる危険性が指摘されたため、2つの悪条件でガソリンカーという名はきえてしまいました。
3 電気式は電気で発電したモーターでディーゼルエンジンを動かす仕組みで、1952年に国鉄で試験導入されましたが、
失敗に終わり、長年この方式は耳にしなくなり、近年になってこの方式が、地球環境に良いということで、見直され
JR各社で実用化されている傾向です。
4 液体式はガソリン方式に変わって採用されたもので、戦前から計画はあったものの、戦争で延期されており、
1950年代から開発が再開されました。
そして戦後は液体式で普及していきます。
さらに戦後は液体式でディーゼルが発達していったため、液体式が主流となっていきます。
「珍しいから一般的な存在へ」
戦前、内燃動力すなわちガソリンカーなどは、珍しくて多くの人が目を光らせていました!
しかし戦後になると鉄道技術が進み、そんな存在もなくなっていき、常識で一般的な鉄道車両となっていくまでに
成長!1960年代にはSLやディーゼル機関車に変わって、効率の良いディーゼルカーが多くの区間で走り出しました!
また1960年にはディーゼル特急が登場し、人気となりますが、初期トラブル多発のため 人気度がダウン。
その後ディーゼルエンジンを強化した車両、キハ181が1968年に出現します。
1989年にはJR四国が世界初の振り子式気動車特急を開発し、スピードアップにつなげました!
またJR東海では、海外製エンジンを搭載したキハ85が1989年に誕生しています!
そして現在ではハイブリッド車まで誕生するなど、当時の主役の鉄道車両と言えば!昭和30年代では蒸気機関車でしたが、今はそんな時代ではなく、気動車か電車となっています。
また今年度2022年より、特急型にもハイブリッド車をJR東海さんが導入されます!
「車体を軽くした車両の登場」
1952年に車体を小さくし、自重を軽くしたレールバスと呼ばれる車両を国鉄が導入し、ローカル線で運用を始めました!
とくにローカル線は線路が軟弱で、重たい気動車が入れないためで、小型のレールバス車両を取り入れましたが、乗り心地が悪く
定員不足で課題が多く、1962年に新生南部縦貫鉄道などが、導入していったのみで終わってしまいますが、
これを1984年に第三セクター樽見鉄道が掘り起こして、レールバスを採用したことを機に、レールバスがまた話題を集めました。
またこれらを大型化したものや、エコノミーディーゼルカーという新生車両など、場合によって形を変えて鉄道会社に知られわたります。
しかし同車の場合は経年劣化進行が速いことや衝撃に弱く、やはり定員不足のため、10数年でお役御免となってしまいました。
一方もう一つ軽~い気動車があります。
それが軽快気動車と呼ばれるもので、第三セクターなどでよく耳にする車両でして、車体の長さを縮めて軽くし、線路への負担が減るといものです。
これをまず富士重工業が着手し、次に新潟鉄工所(現新潟トランシス)が生産を始め、2代グループを作りました。
富士重工業がLEDC、新潟トランシスがNDCというグループ名です。
今は富士重工業が2001年に鉄道車両製造から撤退したため、軽快気動車や気動車は新潟トランシスにて製造されています。
これで気動車の生い立ちは終わりです。
今度は気動車のチームメンバーです。