お次は「保線編」です。

 

保線とは線路を直したり、バラストを入れかえたりすることを言います。

昔の鉄道会社の人たちはこのような道具を使って、直していました!

 

 

可搬軌条器

 

軌道(レール)の腹部にボルト孔(あな)をあけるための器具で、本器は現場で使用する手動式です。

国鉄から譲り受けたもので、内燃式、電動式とあります。

 

 

レールジャッキー

 

線路の高低差を整正(せいせい)するに、バラストを低い線路の枕木の下にかき込んで、付き固めるために線路を

こう上させるに使用する器具です。

 

 

ビーター

 

バラストを掘り起こしたり、付き固めたりするときに使う道具です。

この作業を(タンピング)と言います。

 

付き固める作業を終えるのに丸一日掛かったそうです。

 

 

ちょうな

 

枕木の荒削りや整正に使用する道具です。

場合により2種類あります。

 

 

スパイキングハンマー(左)

スレッジハンマー  (右)

 

犬釘を打ち込むときに使うハンマーで、場合によりどちらかを使います。

 

 

グローバー(バール)

 

犬釘を抜いたり、通りなおしなど、レール作業等あらゆる保線作業に使うことができます。

 

 

レールキャッチャー

 

レールを吊るときに使われる積み金具です。

4人がかりで肩に背負って、何十キロもあるレールを運びました!

 

 

トラックレベル(上)

トラックゲージ(中)

スコヤ    (下)

 

トラックレベルは線路の左右軌条が同一の高さを調べるための線路用道具です。

トラックゲージは軌間(線路の幅)を測定する線路用道具です。

スコヤは左右レールの間を測ったり、分岐器トンガレール​​​​​​の間隔を測ったりする道具です。

 

 

二人挽きのこぎり

 

枕木を切ったり、整正するときに使う道具です。

 

 

アセチレンガス作業灯

 

夜間での保線作業の際に照明として使用したもので、タンクの中にカーバイトと水を入れ、アセチレンガスを発生させ燃焼

し照明としました。

 

 

金切鋸

 

レールなど金属類の切断などに使用したものです。

 

ガスバーナが発達する前はこのような鋸を使って切断していました!

 

 

スコヤ

 

左右レールの綱目(つなぎめ)位置の直角狂い量や分岐器トンガレールの直角狂い量の測定、

及びレールと枕木との直角度の測量でも、もちいられます。

 

 

ジムクロ―

 

レールを横方向に曲げるための器具で、ジンクロ―とも呼ばれています

名前の由来は英語のナマッタ言葉から来ています。

 

厳しい作業ながら仕事への愛着心につながる遊び心も感じられる名前です。

 

 

油小缶

 

潤掃油を大缶から移して現場補給缶として使われた缶です。

この缶から油さしへ補給でき、垂れ防止のベロと流下調整のできる栓が附属です。

 

 

スパイキプーラー

 

犬釘を抜くための器具で、分岐器の一部の箇所などバール単独では抜くことのできない場合に使用されました。

爪部を犬釘の頭に掛けバールをてことします。

 

 

アイチクリーパー

 

レールの匐進を防止するための特殊の金具で、レールの底(そこ)部に取り付け、バネカ、くさび作用でレールと一体

となった突起を作り枕木の側面に定着し匐進を止める役割を果たします。

 

 

昇柱器

 

長靴に装着(そうちゃく)して、左右の鋭い(するどい)爪(つめ)を電柱に突き立てながら登る道具です。

架線工事や電信柱の点検などに使われました。

 

今は高所作業車などがあるため、見られなくなりました。

 

 

合図旗

 

鉄道従事員が携帯する旗で、線路工事中・点検中や連結作業に発車合図などで使われました。

 

(1)加悦機関区で使われた合図旗

(2)英国ヨークにある鉄道博物館の「スコット館長ご夫妻」が来園された時のサイン付き

   合図旗

 

2004年に世界有数の鉄道博物館である、ヨーク鉄道博物館のスコット館長ご夫妻が来園されました。

きっかけは2号機関車がイギリス出身ということもあり、一目見ようと来てくださいました!

最も貴重なサイン入りの展示品です。

 

「解説なし」


 

軌条穿孔器 (きじょうせんこうき)

 

 

皮すり