第2弾は叡山電鉄で活躍している車両たちを紹介します!
「車両」
デオ700系(710・720・730形)
1987年から翌年にかけて8両が登場。
車体は新製し、台車や主要機器は引退した、デオ200・300形のものを再利用しています!
形式が3種類あるのも、この種車(主要機器や台車を上げた車両)の違いによるもので、車体は全部同じです。
デオ710形はデナ21形のモーターや台車と京阪石山坂本線の260系で使われていた、制御装置を再利用して出来ました。
叡電初の冷房付き車両で、前面非貫通型(通り抜けのできない車両)でくの字型の前面形状が特徴です。
2両導入されました。
デオ720形は4両導入され、車体は710形と同じ形で、デオ200形の台車とモーターを再利用し新製車体と組みあわ
せて出来ました。
2019年に722が、2020年に723がリニューアルされました。
デオ730形も車体は710・720形と同じ形で、台車は京阪1800系のものを再利用し、一部機器はデオ300形の
ものを再利用して、新製した車体と組み合わせて2両が導入されました。
2018年に732が観光列車ひえいに改造され、大きくイメージを変えています。
デオ800系
京阪鴨東線開業で、輸送人員が増大したことで、1990年から1995年にかけて2両編成5本が登場。
1両単行から2両永久連結となり、第1.2編成は800形、第3.4.5編成は810形となっています。
前面はデオ700系以降の流れを組み傾斜していますが、前面窓が車体上部まで延長されたほか、客用ドアがデオ700系では
2扉でしたが、デオ800系は3扉とイメージチェンジしています。
ラインのデザインが全車で異なります。
800形
1990年と1992年竣工で、片方のみモーターが付くタイプで、出町柳方にパンタグラフ2期を搭載し、
鞍馬方は制御車としています。
このグループでは全車新品で作られました。
810形
1993年からの増備車(車両数を増やすこと)から2両ともモーター付きと改められ、パンタグラフは出町柳方は前部に
鞍馬方は後部に1期ずつ搭載しています。
最後の編成はデザインが大幅に変更され、エコモーションという愛称が付いています。
台車は京阪石山坂本線500系のものを再利用しています。
デオ900系
観光電車をコンセプトに1997年と翌年に1本ずつ導入されました。
車体は平面ガラスを多用したパノラマミック構造で、前面にスカート、そして側面窓に天窓があり、
秋のシーズンで見られる、紅葉トンネルに考慮しています。
パンタグラフも新しいシングルアーム式パンタグラフとなり、運転台前面のもみじの葉、側面中央部の楕円型エンブレム
がアクセントで、車内は左側が1人、右側が2人掛けで、中央部の4脚は固定窓に向いています。
1997年10月竣工の第1編成はメープルレッドで、1998年9月竣工の第2編成はメープルオレンジとなっていて
もみじのデザインが取り入れられています。
愛称はきらら、由来は比叡山に登る古道(こどう)「雲母坂(きららざか)」にちなんでます。
デト1000形
1974年に製造された工事用電車で、前後に運転台をもちます。
中間の荷台の上に電動クレーンを装備しています。
枕木 (進行方向横向きに置き線路を固定するもの) 運搬やバラスト(線路の下に引いてある石) 散布に使用されています。
「過去に在籍した車両」
デナ21形・デナ1形
デナ21形は京都電燈が、デナ1形は鞍馬電気鉄道が導入したもので、デナ21形2両とデナ1形4両の計6両が製造されました。
車体は全くの同形で、デナ21形は贅沢な造りで、車内にチーク材が使用されていました。
デナ21形には電気制動機がなく、1964年に改造して同性能のなりました。
121号と123号は1964年発生の正面衝突事故で廃車となり、残る8両は叡山電鉄に引き継がれて、長らく活躍していました。
ポール集電からパンタグラフへの交換した際に片方に前面扉を付け、リフレッシュ工事が行なわれました。
1987年に23号と24号がデオ710形への機器提出のため引退、93年4月に122号・126号が、94年3月に124号と125号が引退し
残る21号と22号も95年に引退し全滅となりました。
デオ200形
戦後初の新車として1951年に4両が製造されました。
全長は15.9mと大型となり、デザインもデナ21形とは、かなりイメージが違いました。
これは京阪が三条まで延伸が話題に上がったことで、直通運転(実現せず)への使用も想定されたと言われています。
最後まで前面に扉は設置されず、1987年にデオ720形に機器を提出し引退しました。
デオ300形
遊園地の開園により、利用者が増えるのを見込み、1957年に2両が製造されました。
日立製で、全長が16mとさらに大型となり、前面に扉が付いていました。
またカルダン駆動や空気ばね台車を履くなど、新機軸を取り入れていました。
当初から内蔵型貫通幌を持っていましたが、連結運転すると、車両長が長すぎてホーム長がギリギリになるため、
使用できませんでした。
1988年にデオ730がに機器を提出し引退しました。
デナ500形
元阪神の831形で、1964年に10両が転入してきました。
全長は14メートルの小型で、電気制動機非搭載でした。
なので鞍馬線では使用できませんでした。
当時デナ1形6両と事故廃車になったデナ21形2両の代替車両を物色していたところ、この車両を見つけ
購入したものです。
老朽のため1979年から廃車が始まり、1983年までに全廃となりました。
機器と台車はデオ600形に流用されました。
デオ600形
1979年からデナ500形の台車と機器を利用して、6両が誕生しました。
電気制動搭載で、前面貫通型(扉があるタイプ)となっていて、車体は15mで角ばった形をしたスタイルでした。
当初は単行から連結運転まで、幅広く活躍していましたが、叡山電鉄となってからは連結運転が中心でした、
しかし冷房がないためか、デオ900形の登場により、4両が廃車となり、残る2両は冷房改造の上存続予定でしたが、新車の方が効率が良いという意味で2008年に廃車、全廃となりました。