227系は、JR西日本が2015年から運行している近郊型電車です。
「概要」
JR西日本広島支社内に所属している電車は、いずれも国鉄時代に製造された
車両が多く使われてきましたが、老朽化が進み、車両更新時期を迎えたことにより、
2014年度から導入されたのが同車で、広島地区に新車が登場するのは、115系
3000番台以来の32年ぶりです。
2両編成と3両編成の計276両が製造されました。
また2019年からは、和歌山地区に1000番台が導入され、2両編成28本を導入しますが、後から6本が追加されたため
最終的に34本68両が製造されました。
「主要諸元」
製造年 2014~
製造両数 増備中
製造者 川崎重工業
近畿車輛
運用者 JR西日本
運用線区 山陽線 呉線 可部線 和歌山線 桜井線
紀勢本線(きのくに線)
最高時速 110キロ
120キロ(準備工事)
車体長 20m
自重 40.2t (クモハ227形)
40.5t (クモハ226形)
定員 408名(3両編成)
259名(2両編成)
車体 ステンレス製
台車 軽量ボルスタレス台車
アイチローリング装置(準備工事)
ヨーダンパ(準備工事)
WDT63B (動力台車)
WTR246F・WTR246G (付随台車)
制御装置 2レベルIGBTーVVVFインバーター制御(0番台)
フルSICーMOSFET素子VVVFインバーター制御(1000番台)
ブレーキ装置 電気指令式(直通・回生・抑速・耐雪・駐車ブレーキ付き)
保安装置 ATS-SW2 ATSーP3 DーTAS EB・TE装置
EB-N(デットマン装置) 車両異常挙動システム
「車内」
車内は0番台がクロスシートで、シート色は赤色としていて、広島地区にふさわしい色となっていて、
1000番台はロングシートで、シート色は緑色です。
227系では車内にLCD(車内ディスプレイ)は付いていません。
クモハ227形の後部に優先座席となるロングシートが付き、クモハ226形の後部に車椅子スペースや車いす対応トイレが
配置されています。」
またローカル線での使用を考慮し、ワンマン運転も可能な仕様としています。
照明にはLEDを使用しています。
1000番台では、車載型ICカードに対応しています。
また同番台はワンマン運転仕様となっており、運賃箱や表示器も付いています。
ドアチャイムは223系・225系と同じですが、同車では半自動ドアでもドアチャイムが鳴るようになっています。
本系列では、製造当初から側面種別と行き先表示器をフルカラーLED式が使用されています。
「車体」
車体は225系をモデルとしていますが、同車では製造当初から前面の種別と行き先表示器がフルカラーLED式が
使われています。
また前面も丸み帯びた形となり、ライトの形状も変わりました。
窓の数や配置は225系と同様です。
前照灯およびフォグランプにHID、尾灯にLEDがしようされています。
1000番台では前照灯もLEDに変更されています。
また同番台では、一部の編成にパンタグラフを2期搭載しているものがあります。
ラインは0番台が赤い色のライン、1000番台は緑に焦げ茶色のラインが入ります。
「台車」
台車は軽量ボルスタレス台車で、クモハ227形・モハ226形の前寄りの台車が付随台車で、後位寄りが動力台車です。
225系で搭載されたアイチローリング装置とヨーダンパは、本系列では準備工事とし、いつでも取り付けが可能となっています。
空気ばね高さを925mmに低減させた構造は225系・321系と同様です。
また、特定の編成には、フランジ塗油装置を備えています。
「編成」
編成は0番台が2・3両編成で、1000番台は全編成が2両編成です。
「番台別解説」
0番台
113系・115系と近畿エリアから移ってきた117系・103系の置き換え用として、
2014年から2019年にかけて、3両編成64本と2両編成42本の106編成、計276両が製造されました。
愛称は「レッドウィング」です。
2016年には平日昼間時間帯の快速シティーライナーを227系に統一し(土休日は旧型での運用もある)、
2022年3月のダイヤ改正から、新山口まで進出することとなっています。
1000番台
和歌山線で使用されていた105系・117系の置き換え用として、2019年から28編成が導入され、翌年3月より運用
開始されました。
あとから紀勢本線(きのくに線)での運用に合わせ、追加で6本導入され、最終的に34本が導入されました。
カラーリングはの車両デザインを継承し、奈良と和歌山エリアに共通する文化・歴史・自然の奥深さを表現
した緑色のラインが入っています。
塗色以外は0番台とほぼ同じですが、前照灯とフォグランプがHIDからLEDに変更されています。
車内は0番台と異なり、ラッシュ時対応に考慮してロングシートとなっています。
JR西日本設計・新造した近郊型電車は一貴して転換式クロスシートが採用されてきましたが、オールロングシートとなるのは
本番台が初めてです。
また編成記号はパンタグラフを2期搭載やセラミック噴射装置の有無により、3種類あります。
SD編成 霧取り用第2パンタグラフ付き・セラミック噴射装置非搭載
SR編成 霧取り用第2パンタグラフ・セラミック噴射装置ともに非搭載
SS編成 霧取り用第2パンタグラフ非搭載・セラミック噴射設備搭載
また同番台は2023年度導入予定の車上主体列車制御に対応しています。
500番台
岡山地区に2023年度から導入される、新区分番台で、
2両編成と3両編成の計101両が製造される予定です。
予定では、113系・115系・117系・105系を順次
置き換えるものと見られます。
桃色のデザインが特徴で、2023年1月に愛称が決まり、
「うらら」と決まりました。
まだ正式な公表がなされていないため、車内などの
詳しいことは、分かり次第更新します。
「運用線区」
0番台
山陽線(福山~新山口)
呉線 全線
可部線 全線
1000番台
和歌山線 全線
桜井線 全線
紀勢本線(きのくに線)(和歌山市~新宮)
「岡山・備後地区への導入」
JR西日本が岡山地区に227系を導入すると発表しました!
当初は未定でしたが、結果は227系となりました。
また2022年11月に番台が500番とされます。
2023年1月に愛称が「うらら」に決まりました。
2両編成と3両編成で、計101両が導入される予定です。
2023年度中に導入し、来年春より運用開始予定です。
在籍している車両を置き換える予定です。
更新情報
2022.5.26 227系岡山導入を反映
2022.11.11 500番台確定を反映