加悦鉄道ハ20形とは、加悦鉄道に在籍した客車です。
「概要」
両車とも1893年に鉄道省新橋工場で作られた、車軸が2つの客車で、国産客車としては現存日本最古級です。
加悦鉄道入線は昭和3年です。
昭和10年に福知山市の北丹鉄道の工場で車体が着せ替えられ、ボックスシートが並ぶ一般的なものとなりました。
ハ4995はハ20号として1969年まで使用され、廃車後に加悦駅内で倉庫に使われていたハ4999の車体とハ4995の車輪を使い、
復元されました。
ハ21号は1972年まで使用され、加悦鉄道でもっとも長く使われました。
「主要諸元」
ハ4995(ハ20)
製造年 1893年
車体長 7.9m
自重 6.7t
定員 40名
ハ21
製造年 1893年
車体長 7.9m
自重 6.9t
定員 32名
「車体」
ハ4995の車体は明かり窓が付く二重屋根で、車内はイギリスで最近まで見れた、コンパートメントが並ぶようなスタイルです。
車内には通路は無く、枕木方向に車体精一杯の座席が並びます。
またそれぞれの区画の側面に扉があります。
ドアノブは外側のみ付いており、開くときは外側の係員によりか、窓を開けたうえで操作します。
定員の40名は座席の人数です。
ハ21号はもともとハ4995と同様の車体でしたが、車体が着せ替えられたため、姿がかわり、当時と同じ客車と一般的な構造となりました。
車内は左右2人ずつの固定クロスシートが並びますが、今と比べたら、間隔が非常に狭く感じます。
当時の基本ですのでね~!
「加悦SL広場閉園後」
ハ21号の動機はわかりませんが、ハ4995は2号・ハブ3号とともに旧加悦駅舎加悦鉄道資料館で保存されることとなり
2022年3月29日に現地へ移転されました。
公開時期は未定です。
ハ21も2022年3月28日に姫路市の阿保神社へ搬出されました。