加悦鉄道ハブ3号とは、かつて加悦鉄道に在籍した客車です。
「概要」
ハブ3号は1889年にドイツのハンデルチーベン社で作られ、輸入された客車です。
現在日本に現存する、客車としては日本最古のものとなっています。
確かではありませんが、九州鉄道(現JR筑豊本線)で使われたと言われていますが、実際は讃岐鉄道(現JR土讃線)で活躍後、旧伊賀鉄道に買い取られましたという方が正しいようです。
加悦鉄道入線は1927年で、1号機関車とともに来たという記録があるようです。
形式のハは普通車で ブはブレーキ付きを意味します。
そのため、荷物室に手ブレーキハンドルが付いています。
1969年に廃車されました。
1970年に開催された、万国博覧会大阪万博に出展されたということです。
「主要諸元」
製造年 1889年6月?
車体長 8.2m
自重 5.7t
定員 24名
「車内」
三等客室のシートはロングシートで、背もたれは木になっています。
荷物室と荷物室の間に仕切りがある構造となっています。
また荷物室には手ブレーキハンドルが付いています。
「車体」
車体は端にオープンデッキがあり、もう片方には貫通扉が付いていましたが、今はありません。
車輪は2つで、松葉スポークという珍しい車輪を履いています。
「加悦鉄道での活躍とその後」
加悦鉄道では客車列車の最後尾に連結されていました。
加悦鉄道の客車にはブレーキ装置がない客車が多く、長大編成になると、ブレーキ付きの車両を連結していました。。
機関車の汽笛の合図があると、車掌がブレーキハンドルを操作し、機関車とブレーキ付き車両の制動力で停車させていました。
今思うと相当チームワークが必要のうえ、手間がかかります。
加悦SL広場閉園後は旧加悦駅舎加悦鉄道資料館で保存されるため、2022年3月29日に現地へ移転されました。
※公開時期の公表は控えさせていただきます。