15年の時 | Osis

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Blog of Kashi

丘の上のスタジオ。


いつからこう呼び出したのか定かではない。
初めてここに行ったのはもう15年も前の事だ。

そしてここの主催者は、私が唯一写真の師匠と呼んでいる方。
その人柄と持っている雰囲気が初めて会った時からすごく心地よかった。


ここに参加しているある常連さんが事故で亡くなった時があった。
その数日後の撮影会で撮影が終わった後、師匠が「皆で黙祷しよう。」
と言いながら大粒の涙を流していた。


その時に、この人がなんでこんなすばらしい写真を撮る事ができて、多くのモデルさんや
カメラマンから尊敬されているのかがわかった。


そんな師匠がついに今年いっぱいで丘の上のスタジオから去ってしまうという。
スタジオは残るが、別の方が引き継ぐ事になった。

「まだやれるでしょう。」その事を知ってから何度も声をかけたが、もういい歳だからといつもの
笑顔でこたえるだけ。


先日、おそらく私が参加できる、師匠が主催としての最後の撮影会に行ってきた。

撮影会が終わって、また声をかけた。
「まだやれるでしょう。」


こたえは同じ。笑顔でこたえるだけ。

「では慰労会やらせてください。」というと、師匠は少し悲しそうな表情になった。


その後、「Kashiさん、このモデルさん知ってるよね。」と私がこのスタジオに来た頃から飾られている写真を指差した。
「もちろん知ってますよ。この方も。。」沢山飾られている写真を見ながら、二人で15年前に戻っていた。
師匠は少し目に涙を浮かべていたような気がした。


人生、出会いがあれば別れもある。
いつかはこの時がくるとわかっていたが、本当に残念でしかたない。


でも、師匠が教えてくれた写真の楽しさすばらしさは永遠に私の心に残り続ける。

そしてその魂を受け継いで、もっともっと頑張って人の心に残る写真を撮り続けたいと思う。
それが師匠への恩返しになると信じているから。


長い間ありがとうございました。


そしてお疲れ様でした。




Model 

Shihomi Ogoshi



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