一昨年の夏、東京と大阪で上演された「福島三部作」、一昨年の終演時に「再演は無理」と作演の谷賢一さんが言われてましたが、「国際舞台芸術ミーティング in 横浜2021(TPAM2021)」というイベント?で思いのほか早く再演が観れる!
と喜び勇んでKAATに向かいました。
第一部『1961年:夜に昇る太陽』
2018年にアゴラ劇場で、2019年に東京芸術劇場で観た時には、何とも感じなかったことが胸を突くのはコロナ禍のせいか。少年探偵団のハカセを見て「見つかって良かったな」と思う。
百花亜希さん演じる豊と少年探偵団のバトルシーンのダイナミックさを楽しむ。
2019年より気になったのは、孝と美弥が語り合うシーン。倉橋愛実さん演じる美弥の孝を想う心と家族や地域社会に縛られる心のせめぎ合いが心を騒つかせる。
最後のシーンは何度観ても、孝や豊の疑問を本当には解決せず、なぜ正は手を重ねてしまったのかと思う。
そして大事なことは夜決められる。
第二部『1986年:メビウスの輪』
第二部の楽しみの一つ、百花亜希さん演じるモモ(忠の愛犬)の美しいダンスを堪能。ただ2019年よりこじんまりしている感じ。劇場の大きさでやむを得ない。
忠を変えていく吉岡の言葉、論理の恐ろしさは変わらず。
終演後も、最後のモモの問いかけが頭に残る。
第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
2019年に観た時より変わったな、と思ったら作演の谷賢一さんが「演出を変えた」とツィートされていた。第一部から第三部まで真の目線が土台として貫かれたと感じる。
大原研二さんと春名風花さん演じる父娘のやり取りを観て辛くなる。
小田真理役の柴田美波さんの言葉も重い。
(最近、文学座所属の俳優さんが気になる)
第一部から第三部を通して、人間の意思は弱い、弱いのに何故、制御し切れないものを作ってしまったのか、と思いました。
制御し切れないもの、危険なものは、キッパリと封印する強い意思を人間は持たなければなりませんね。
