オーダー品のご紹介
こんにちは。”お仕立て屋 いでこ”です
今日のオーダー品紹介は「嫁入り道具のお着物を2部式に!」です。
ひと通りは自装できるけど、最近では着物を着るハードルが上がってしまっているとのこと。
せっかくの嫁入り道具だから眠らせておくのはもったいないので、また楽しみたい。
そんなお悩みをお仕立てで解決していきます
ご相談内容
「な野屋さんにランチに行ったら、奥さんが2部式を着てるでしょ?ほしいって言ったら、あなたを紹介してくれたの」
インスタのDMから声をかけていただきました。
私が2部式着物を作り始めたきっかけの古民家レストランです
奥さんがいつもキレイに着てくださるので、とてもいい宣伝になってくれています。
ありがとうございま
お客さまがお嬢さんの頃は嫁入り前の嗜みとして、お茶にお花に、着物の着付けがあったそうです。
「もちろん嫁入り道具の中には着物も入っていて、バブルの頃だったから呉服屋さんが京都までツアー組んでくれて、見に行ったりもしたのよ」
バブルのスケール感に驚かされる!
おもしろい時代ですよね
そんなお話をたくさん聞かせてくださったお客さま。
タンスにしまっておくだけではもったいないからと、御依頼をいただきました。
お仕立ての流れ
お着物を羽織っていただき、前が合うかどうかを確かめていきます。
昔作った着物だと体型が変わってしまって、うまく合わないこともあります。
女性は出産と育児の間に、いろんなものを持っていかれちゃいますよね
合わせがOKなことが確認できたら、次は採寸していきます。
測る場所は
- 着丈(首の後ろの骨から背中に向けて)
- スカート丈(ウエストからくるぶしまで)
- ウエスト
着丈は着る人が自由に選べます。
大体多いのはおしりの半分まで隠れる長さです。
ウエストはゴムスカートで仕上げる際に重要になってきます。
お好みの長さが決まったら、持ち込んでいただいた着物を測って要尺を見積もります。
上衣を長めに取ると、リボンやスカート丈が足りなくなる場合があります。
もし足りない場合は、違う布を足しますで安心してくださいね
今回は巻きスカートの腰紐部分と上衣のリボンになる部分が不足しそうでした。
どういうテイストの布を足すかも、その場で打ち合わせします。
いでこからの足し布の提案
- 似たような色柄の着物を探してくる
- 似たような色の新しい布を買い足す
- アクセントになるような色柄の布を足す
似たような着物の色柄を探すのは、あまりオススメしません。
見つけるまでに時間がかかり、残念な場合は見つかりません。
元々アンサンブルのお着物ですと、羽織から取ることもできますよ。
似たような色の新しい布を買い足すのが早くて便利です!
着物を持って手芸店にいき、いでこが選んできます。全く同じ色になることはあまり期待できませんが、リボン部分や腰紐だけならあまり目立ちません
素材違いでオシャレに見えることも!
アクセントになるような布の場合は、差し色になるような色や柄を選んでもらいます。
リボンだけ違うというのも結構かわいいです
布を仕入れてきた分の材料費は、公式LINEのクーポンやご紹介割引の中で収まるように調整して仕入れています
できあがり
正面
後ろ
サイドリボン
胸元
普通の着付けと違って、2部式は胸の周りを紐で押さえません。そのため下を向くと襟元がパカパカしてしまいます。
大きめのスナップボタンでパカパカ防止です。
内側ひも部分
スカート
着姿
持って帰る前に着ていただきました
お写真も快諾してくださり、ありがとうございます。
お客様の声
「こんなにゆったり着られるのね!」
納品のときに聞いたのですが、お身体の調子が悪く、胸まわりにはいろいろと制約があるそうです。
だから、紐を使っての着付けができなかったので、予想よりゆったり着られて嬉しそうにしておいででした。
「他にも頼みたいものがあるから!」
トークも楽しい、気遣いもすてきなお客さま。次のご縁もあると思うととても楽しみですし、嬉しいです!
オーダーいただき、ありがとうございました