あれはワシが高校に入学して間もない頃だった。
健康診断があったわけですよ。
身長・体重・心電図・・・いろいろやったわけです。
でね、ワシがこの中で一番恐れていたのが心電図。
何故だか分かりますか?
それはね
ワシが極度の汗っかきだからです。
緊張してるわけでもないし暑くもないのに
ワキから汗が出てくるんですよ。
多汗症とかいうやつ?
だから、上半身ハダカになるような心電図をやるときは
着ているTシャツを脱ぐ際に さりげなくワキ汗を拭いてから
並ばないと、並んでる最中に汗が垂れてきたりするわけです。
でさ、なんの嫌がらせか知らないけど、
心電図をやるときのベッドって水色のシーツが
敷いてあることが多くありませんか?
ちょっとイメージとは違うけど、こんな感じ。
こういう水色のシーツっていうのは濡れると青くなって
目立つわけですよ。
だからワシの汗で濡らしてしまうのが怖かった。。。
そして いざ本番。
Tシャツでしっかりと自分のワキを拭いてから
ワシは心電図の列に並びました。
で、数分後、自分の番がやってくる。
ワキを広げて寝てしまうとワキ汁がこぼれてしまうため
しっかりとワキをしめながら仰向けに寝た。
そして心電図が終了。
「はい、もういいですよ」
助手のおばちゃんの声を合図にワシが上体を起こす。
そして上履きを履こうとした瞬間、チラッと目をベッドに移すと・・・
もうね、
ワシは慌てて上履きを履き、
逃げるように保健室を出ようとしましたよ。
と同時に、おばちゃんの声が保健室に響く。
「あっ!あの子 汗かいてる!!」
ばかやろう!!
このタイミングで言う言葉じゃないだろ!
逃げろ
逃げろ!
逃げろ!!
逃げろ!
逃げろ!!
逃げろ!!
とにかく逃げろ!!
もうね、恥ずかしいってもんじゃありません。
ベッドはブルーだけど、ワシの顔はレッドです。
ベッドに目玉を追加したワシは
足早に心電図の部屋を出ました。
そして
ワシの後ろに並んでいた違うクラスのお兄さんには
深く同情しました。
ワシの後ろに並んでたお兄さん、
ワシは あなたの幸せを願ってやみません。



