「俺はさー、いい奴になりたかったんだよ。」
「へー。」
「だから多少自分が辛くたって周りのためになんか出来るやつになろうって思ったんだよ、半年前くらいに。」
「はーん。」
「でも誰かのためになにも出来てる実感が無い割にストレスばっか溜まる気がして、やっぱやめよーかなって。」
「ふーん。」
「しかも結局迷惑ばっかりかけてるし。どうしようもねーよ。」
「ほー。」
「お前話聞いてる?」
「あぁ。」
「1+1=?」
「うんこうんこ。」
「ふざけんなよ。」
「あ、ごめん。」
「…で、そんなことばっか考えてたら、俺がなりたかったものから一番遠ざかってるんじゃないかなーって。」
「ふーん。つかなんでいいやつになりたかったんだよ。NHKで難民ドキュメンタリーでも見た?」
「うーん違うけど。たぶん…助けになりたかったんだ。なんでもいーから。」
「へー。でもそうなれたとして、それは果たしていいやつになれたってことなの?」
「は?どーゆーことだよ。」
「他人の助けになりたいってのはつまり誰かに必要とされたいってことだろ?それって結局お前のエゴじゃん、独りが嫌だっていう。」
「………。」
「必要とされたいってのは、お前を必要としてくれる他人を必要としてるんだよ。お前は他人のためとか言いながら自分のことしか考えれてないんだ、最初から。」
「…ちげーよ。」
「何が?何も違くないじゃん。お前はお前の独り善がりに他人を巻き込んであまつさえ善人ぶってるクソヤローなんだよ。そーゆーのをオナニープレイって言うんだ。誰にも迷惑かけたくなかったら部屋の隅でエラ呼吸でもしてろ、このオナニー小僧がっ。」
「オナニー小僧ってなんかニュアンスがちげーだろ、中学二年生かよ。」
「そんなありきたりなツッコミしか出来ないから誰にも必要とされねーんだ。」
「関係ねーだろ。」
「まーな。」
「じゃあ俺はどうしたらいいんだよ。」
「うーん…オナ禁?」
「黙れよ。」
「あー、じゃあ思いっきり迷惑かけたらいいんじゃない?どうせかけるんだし。」
「嫌だ。」
「じゃあ我慢しろ。」
「それも嫌だ。」
「………死ぬ?」
「絶対嫌だ。」
「もうお手上げだな(笑)」
「…俺、優しくなれば何か変わるのかと思ってた。」
「だからお前の優しさはそのことによる自己満足とよく見られたいっていう打算に基づいた偽善じゃねーか。世界はそれを下心って呼ぶんだぜ?」
「そっか。」
「なんもしないのが一番の優しさだよ。無関心が正義。」
「ふーん。じゃあ無関心になれないときは無関心になれるよう努力すればいいわけ?結局我慢しろってことか。」
「しょゆこと。」
「最初に俺が言ってたのとなんにも変わんねーじゃねーか。笑」
「そーだね。」
「でもさー、他人を傷つけるとそのあとに自分も罪悪感で結局嫌な気持ちになるじゃん。だったら俺ひとり我慢して抱えてんのが一番きつそうに見えて実は一番お得なのかもね。」
「罪悪感をなくせば?」
「嫌だ。てかムリ。」
「だろーね。笑」
「あーあ。…今日はもういーや。じゃあな。」
「その前に。最後にいいこと教えてやるよ。」
「ナニ?」
「自分に優しく出来ないやつは他人にも優しく出来ないんだってさ。お茶にごすってマンガで言ってた。」
「………お前、俺にどーしろって言ってんの?」
「自分で考えろって言ってんだよ。」
「なるほど。わかった(笑) 今日はどーもな。おやすみ。ぐんないおっぱい。」
「ぐんないおっぱい。」
【好きなやつ10】
後悔役に立たず/ONE OK ROCK