ピアノ脱力法メソッド公認トレーナーのリクエストから、
長時間レッスンを設定しました。
ショパンのバラード4番ということで、
最後まで一通り見るつもりだったのですが…
4時間で進んだのは2ページ。
彼女は、トレーナー養成講座受講中から、分からないと聞く、
やってみて出来ているか聞く、
頭でも納得(理屈)、身体でも納得(体感)しないと気が済まないタイプです。
最初の2段をひたすら2時間くらいやりました。
内声外声、バスラインとの音量バランス、左右の歌い方バランスを
どうやって整えたらいいかを具体的に練習方法を提示しながら
弾いていきます。
テクニック的な外枠が整うと、次に気になるのは
音色と歌い方です。
特に最初の一音です。
彼女の中では、こういう音が出したい！というのがハッキリあるので、
その音はどうやったら作れるのかを、
手の平の使い方、指の使い方、打鍵の角度や、打鍵後の動き、など
見た目に分かる動作の観点から見ていきます。
↑↑ここ重要です。
本人曰く・・弾きたい音の作り方が次々と判明するのが、
面白くてたまりませんでした！
先日の、新！テクニック講座を受講してくれた方も
言っていましたが、
こんなにいい方法があるのに、どうして教えてくれないんだろう？
どうしてみんな知らないんだろう？
と不思議がっていましたが、
この観点から検証して構築して教えている人がいないからです。
（これを教える講座が、新！テクニック講座とトレーナー養成講座です。）
そして歌い方は、センスの必要なところではありますが、
それ以前に鉄則があります。
歌は音で歌え。指に伝え弦に伝えろ。
どういうことかと言うと、自分の胸の中のエモーションの動きで
完結するな、ということです。
具体的には、身体は動かさない方が上手くいきます。
指先と、その先、弦からピアノへ伝わるところに集中する感じです。
鍵盤に触れている指先の感触にも、敏感になってほしいところです。
やさしく美しい音、大切な音を表現する時は、
鍵盤にキスしているようにと思います。
そして歌い方も、構築によって考えなければいけません。
絵画や写真の構図のように、全体のバランスからみた細部を
作らないと、整った美が生まれないので、
大きな部分からの小さな部分の歌い方を考えます。
そうすると、また違う音色を使ったりも考えられますが、
大きなまとまり感も必要なので、あまりバラバラにならない
配慮もしなければいけません。
それからまたたくさん時間を割いたのは、
３８小節からの左手オクターブのフレーズ。
ppなのが問題で、そして、動く割に歌は内存され、淡々と進む。
ppに必要なのが指のコントロール。
一番難しいのが指のコントロール。
音量を変えたくない時は、手首や手の平を固定して
同じ形で次の音へ静かに平行移動します。
でも指先はやさしくレガートしたい。
小指と親指だけ表情をつけ、鍵盤を撫でるように触っていくのです。
具体的には、親指の第2関節から先と、小指の第3関節から先だけで
鍵盤をつまみ、即座に脱力して、次の音へ。
これは、導入教材「にじのねいろ」で一番最初に出てくる
一本指奏なのです。
http://method.claire-musique.net/index.php?%E6%95%99%E6%9D%90%E6%B3%A8%E6%96%87
しかし、手首や手の平は動かしてはいけません（固定）。
手の中の小さな部分で完全に反対の動きを行っています。
こんな職人技が楽しくて仕方ないと萌える
ピアノ脱力法メソッド公認トレーナーの松村理子さんです。
ちなみに今度は一日ピンポイントレッスンを受けるそうです。
ピアノ脱力法メソッド公認トレーナーの松村理子HP
文中で紹介した、新！テクニック講座は、
おそらく日本で唯一の音の作り方講座です。
音も弾き方もその方法を知れば、自分で作れるのです。
毎月一回ずつテーマ別に開催します。
一般向けピンポイントレッスン再開しました。（セミナーのみ）
Satoko.O