大嶋 聡子のブログ-コンサート1

ユリアンナ・アヴデーエワさんのピアノリサイタルに行ってきました。
ショパンコンクール第一位のピアニストというので、期待していましたが、期待以上に驚きでした。


下腹を支点にしなやかでバネのような腕とからだ、やわらかい手首から生まれるその音は、
なんともやさしいまるい音でした。


そして、ピアノに対する愛を感じさせました。


ショパンの舟歌は、冒頭の左手の歌に胸がとろけました。
なんとなんとやさしい音・・・愛情ある音・・・
そして曲が喜んでいる・・・大好きな声で一番歌いたいように歌っている・・・


どんな時も、ピアノにふれるその瞬間、大切なものにタッチする一瞬のクッションがありました。


後半のプログラムに行くにしたがって、激しさを増していったけれど、
その中には、聴いたことのない、遠くに湧き上がる祈りの音がありました。


テクニック的にもたくさん学ぶことがありましたが、
指は手首から一本一本生えているんだな~と感じさせる、スケール。


手全体が弓のようにしなりながらしなやかに動いていたのが、目に焼きついています。


CDにサインしてもらった時に、手をみせてもらったら、ショパンの手に似ているなぁと
思いました。やや小さめの男性の手で、節のある中くらいの太さ。


細身で小柄な若い女性なのに・・・


熱狂的なコンサートもいいけれど、何ともいえない温かい、女性らしい愛に包まれるコンサートで、
幸せな気分になりました。


Satoko.O


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