魚しっぽ気付いたら魚からだ5日も経ってる魚あたま





スダは高校に入って三年間続けたバスケを辞めた


人の2倍も3倍も努力して
やっと人並みだと言い
朝も夜も一人自主練に励んだ


大好きで大好きで


物をねだる事の無いスダが
唯一欲しがったのがバッシュだった


けれどスダは漫画の主人公にはなれなかった


自分が一番その事に気付いていた


大好きなバスケを
嫌いになる前に辞めた



あたしと貴族に辞める旨を伝えた時
スダは泣いた



子供の涙はいくつになっても辛い


大きくなればなる程


その痛みがいつかの自分と重なって


まるでその頃の自分が傷付いてるみたいに感じてしまう



ショボーンショボーンショボーン





真顔《貴族がね、修学旅行も別に行きたくないなら行かなくてもいいと思うよって》


キョロキョロ《え!?まじで!


真顔《うん。あたしはさ、行った方が皆と馴染めるよ!って言うと思ったんだけどね。貴族なら。》


キョロキョロ《…………うん。》


真顔《でもね、いいよーって。》

《スダが思うようにしていいよって。》


キョロキョロ《………………》


《……まじかー。》


《そっかそっかー。》


《貴族と俺ってさー、性格とか似てないけど根本的な価値観とかは似てると思うんだよねー。》


《そっか。そっか。……てかさ!貴族が俺に似てきたんかなー?考え方とかさー》



真顔………………



この時のスダの顔なんだけどさ



デレデレ←本当にこんな顔してた笑い泣き



スダはスダ也に
貴族にどう思われるのか気にしてたんだね





真顔《……というわけで、スダがなんか嬉しそうだったよ。》


その日仕事から帰ってきた貴族に今朝のスダの様子を話した。


ほっこり貴族《そうかぁー。良かった良かった。》


真顔《うん。……ていうかありがとね。


ほっこり《なにがー?こっちこそありがとうだよね。》

《子供達のお陰で考え方が変わることあるんだもんなー。》


……
貴族って……



なんか優しいな……


デレデレ《あたし今日から貴族に優しくするね。》



ガーン悟空《ちょっとまてぃ!!》


滝汗《びくぅぅ!!な、なによ!?》


ガーン《おしゃさんさ!貴族に優しくする優しくするってな……それ毎月言ってるからね!


ゲッソリ《ひぃっ!》


ガーン《優しくするする詐欺だっ!!》


滝汗《そそそそそんなことないよ……あたし優しいよね?ね?貴族?》


ほっこり《……ヤサシイヨ》


ゲッソリひぃぃぃぃ!!!
言わされとる!!!



と、いうわけで
今日も今日とて貴族に優しくしようと誓う
鬼嫁なのでしたちゅー











キョロキョロガーン詐欺だっ!!