ギリシャ2 アテネ前半 | O.S.D.さり オフィシャルブログ powered by Ameba

ギリシャ2 アテネ前半

謎の島から戻って、私はホテルを予約していなかった。
三十路をとうに過ぎてバックパッカーの真似事とはもはや気が違っている。
もう親に会わせる顔がない。
情けない。

ギリシャ初日に泊まったホテルはいっぱいだと言われ、
それでもドミトリーだけはお断りだ。
他人と同じ部屋では寝ないとあの日誓った。
どれだけインドと比べて物価が高かろうがドミトリーだけは無理。
他人と同じ部屋では一睡もできない。
いざとなれば必殺、お金の力で何とかするしかない。

オモニア駅周辺、とくに南西のエリアは安宿がひしめいており、
すぐに手頃なホテルを見つけてチェックインした。
ちなみに地球の歩き方には危ないからここには近付くなとある。

でも見た感じはっきり言ってムンバイの家の前の方がよっぽどやばい。
ここには少なくとも山羊と野犬がいない。

ホテルはインドほどではないけれど本当に思ったより安かったので、
思わずホットシャワーは出るのか!と聞いたら変な顔をされた。
インド旅行歴が長過ぎてホットシャワーに敏感になっていたけれど、
そもそもホットシャワーは当然のことらしい。
ギリシャでは。


先進国、すごい。

バルコニーまでついている。

ただし入り口らへんに恐らく夜のお仕事のきれいなお姉さんがたむろしていて、
なるほど、
それは安いよね、
アゴダにもトリップアドバイザーにも載っていないものね。



え、ラブホ的なやつですか?

とは言いつつ8時過ぎまで明るいし治安も悪いって感じが全くしない。

そして今回の逃避行の大きな目的を果たすべく、
アテネの街へと。

まずは世界遺産のダフニ修道院。

そしてまた地球の歩き方に騙される。

バス乗り場が見付からず、
1時間たっぷり迷ってやっと乗りこんだバスに25分くらい揺られて、大きな道路で降ろされる。
目の前には




改修中の何か。



ダフニ修道院。

入り口が閉まっていて、
ガシャガシャしていたら中からマダムが開けてくれた。

貴重なフレスコ画と改修中の何かをしっかり見て帰る。
改修はあと2年はかかる、と言われた。

何を見に来たのか?
改修中の何か、だ。
もう私のことは放っといてちょうだい。
改修中の何かを見るために迷ったり半泣きでバスに乗るのが好きなんだ。

帰りは適当にバスに乗って、チケットくれ、と言ったものの、
車内では売っていないと言われる。
キセル上等で運転手はそのまま発車して、
バスに揺られてピレウス港へと。
それは目的地ではないけどチケットも無いし私に選択肢なんか無い。
ただで乗せてもらってるのに文句なんか言えない。

すでにくたくたなんだけど、
重い足を引きずりながらアテネに戻る。

モナスティラキ駅からアクロポリス遺跡へ徒歩。
途中、ローマンアゴラに入場。



紀元前なんて果てしなく遠い。

だけど息づかいすら聞こえてくる。
石はやっぱり強い。
2000年以上壊れないんならそれは1番強い。
インジャンだってグーが全部勝つべきだ。

さらに坂を登って、アクロポリスの丘、
パルテノン神殿へ。



社会科の授業で見たあの古代の遺跡をたっぷり舐め回すみたいにぐるぐるする。
きゃー!
かっこいい!
結婚して!


アテネの街を見下ろす。



ディオニソス劇場。

何が演じられてきたんだか。

アドリアノス門を経てゼウス神殿。


一本倒れていたのだけれど、
この柱はだるま落としでかーんってしたら崩れてしまう様な石の重なり。
それが何千年も。

儚い。



エクレティオンの像はアクロポリス博物館内に。

プラカ地区を北上して、
エルムー通りをH&Mなんかのぞきつつシンタグマ広場を経由、
フラフラでホテルへ戻ったのは17時でした。

レセプションのギリシャ人と何となくおしゃべりをして、
もう泥の様に眠る。

旅行中の私の夜は早い。

ナイトライフ、みたいなもんはない。
安全第一。

そして日本に早く帰りたい。
サラダに醤油をかけて食べている。


脳男/瀧本智行監督

ウロボロスで生田斗真の子どもを想像妊娠しそうになったので、
斗真の映画を見た。

これは実は昔原作を読んだんだけど、
やっぱり原作の方が面白かったです。
ただ、斗真については文句ありません。
毛穴が無いんじゃないか、あの人は。
そしてまばたきを一度もしなかった。

痛みほど生き物にとってやっかいで、
それでいて生命維持のために欠かせない信号は無い。

鈍感で従順な肝臓なんかは、
沈黙の臓器だなんだと呼ばれてひたすら耐えているのだけれど、
もっと彼らの声も聞いてあげなければ。
私の細胞なのだから。

乗るなら飲むなどころかそもそも飲むな、だ。

二階堂ふみが気になる。
私の男、観たい。