以前こちらのブログでHIDEが愛したギター(初期編、中期編、後期編)を紹介していたのですが、誤って削除してしまいました。

その中でもアクセス数の多かった初期メイン編を、私が所有するBANDやろうぜ、ロッキンf、GIGS、Player等の画像や記事を掲載しつつ情報を追加して書き直しましたので良かったら見ていってください。

特にメジャーデビュー時に使用していたアメーバモッキンに関しては謎も多いので、HIDE本人がコメントしている89年頃の記事、ライブ画像、フェルナンデスHIDE担当の兵庫氏のコメント等を紹介していきたいと思います。

 

 

サーベルタイガー時代~メジャーデビューまでの間使用されていたギター。

Fernandes FMG-175(アーミーパンサー)

 

ヘッドにドクロが付けられ、ヒョウ柄の布が貼られたFMG-175

 

テープなのか描いたのか黒いラインが足されている。

 

レッカー移動のステッカー。

 

中央のメイプル部分、コアウイング部分に二本の黒いラインが描かれ赤い塗料で塗装されている。

 

バックパネルに日の丸ステッカー。

 

迷彩のビニールテープ追加。

 

X加入前。ほぼ完成形。

 

そしてX加入へ。

 

 

フランケン。

 

ヘッド裏にSLAVEのステッカー。

4~6弦は裏通し可能。

 

 

モッキンバードを使用するきっかけとしてHIDEがBOWWOWファンだったこと、斉藤光浩氏がB.C.Richのモッキンバードを使用していたことによる影響が大きい。

「シグナルファイア叩ける奴求む」とバンドメンバーを募集していたほどだった。

 

リック・デリンジャーの広告にも影響を受けたようだ。

 

B.C.Richモッキンバードを弾くリック・デリンジャーの広告。

 

FMG-175のモデルとなったB.C.Richスペシャルモデル。

 

こちらはダイヤインレイ、ネックバインディングが無いモデル。

B.C.Richには雲形インレイ、ダイヤインレイ、バインディングのあるものと無いものが存在した。

B.C.Richは当時でも45万~54万と中々のお値段。

 

HIDEがフェルナンデス製のモッキンバードを購入した理由は「B.C.Richは高くて買えなかったから笑」だそうだ。

松本秀人少年は御茶ノ水の楽器店をはしごし、「あっちのお店はこのくらいの値段で売ってたよ」と価格交渉の末、FMGを購入した。

 

 

 

次に紹介するのはメジャーデビュー~90年頃まで使用されたメインギター、緑モッキン(アメーバ)。

 

アメーバに関してはFernandes説、B.C.Rich説があり、どちらが正しい情報なのかを89年当時の記事、本人のコメント、フェルナンデスHIDE担当でもあった兵庫氏のコメントを基にできる限り検証してみたい。

私はずっとB.C.Rich製だと思っていたし、兵庫氏もフェルナンデス製ではないとコメントしているが・・・。

気になるライブ映像(静止画)も見つけたので紹介していきたい。

 

この頃はまだヘッドにツタンカーメンは無く、インド風アクセサリーが付けられている。

ボディに山瀬まみステッカーも無い。

 

89年当時、このインタビューでHIDEは「ローディがペイントしてきてくれた」と語っているが、95年発売のGIGSには「Xでデビューした後もしばらくメインとして使ってた。ずっと借りたままで。ツアーの前にペインティングしちゃったんだ。そうしたらしばらくして返してくれってきたから買い取ったんだけどね笑」と書かれている。

ボディはコアではなくマホガニー。

 

 

89年当時、HIDEのギターは全てフェルナンデスと書かれている。

 

 

HIDEは1~4弦までをFERNANDES EXTRA LIGHT GAUGE-XL(9、11、16、24)、5弦6弦をFERNANDES HEAVY GAUGE-H(36、50)を使用していた。

 

 

 

 

そしてずっとB.C.Rich製だと思っていた私にとって衝撃のライブ映像が存在した・・・。

 


↑の画像はまだヘッドにアクセサリーが付けられる前のライブ映像(1989年7月30日 POP ROCKETS 紅イントロアルペジオ部分)だが、これはどう見てもFロゴではないか・・・。

まさかのフェルナンデス・・・?

 

左がB.C.Richロゴ、右がFernandesロゴ。

 

映像の荒さやペイントで隠れている可能性もあるが、これはどう見てもFロゴではないだろうか・・・。

 

確かにダイヤインレイのFMGは存在するが・・・。

 

 

 

ではなぜ私がフェルナンデス製ではなくB.C.Rich製だと思ったか。

まずはネックジョイント、ヒール形状。

 

上がFMG、下がアメーバ。

 

フェルナンデスのFMGはジョイントのヒール形状が決まっており、アメーバモッキンのようなヒール形状のものは存在しないはずである。

上の画像のFMGは全て製造番号の違うFMGだが、ヒール加工の形状が全て同じであることがわかる。

 

 

次にヘッド形状とペグ位置。

左がFMG、右がアメーバ。

ヘッドの形状、ペグ位置が異なる。

 

ペグ位置とトラスロッドザグリの位置比較。

FMGはゴトー製ペグ(グローバー製から交換されている)、アメーバはシャーラー製ペグなのでペグポスト、ワッシャーの大きさが異なる。

 

FMGとMG-Xペイントはペグ位置、トラスロッド位置がほぼ一緒だが、アメーバは1弦、6弦のペグポストからトラスロッドまでの距離、ロッドザグリの形が全く違う。

恐らくヘッドの角度も違うと思われる。

 

 

 

次にスイッチの位置。

左がアメーバ、右がFMG。

3つのスイッチが並んでる部分を見て頂きたい。

右からリアコイルタップ、フロントタップ、フェイズリバースの順でスイッチがある。

 

ノブとスイッチ類を重ねてみると明らかにスイッチの位置が異なる。

 

ラインの幅。

左がFMG、右がアメーバ。

右のようにラインが細いものはフェルナンデス製では存在しない。

 

 

最後にボディ形状。

上の画像はFMGとアメーバを重ねたもの。

ヘッドとネックを重ねるとここまでボディに差が出る。

 

次にロックピンを重ねてみる。

FMG、アメーバ共にシャーラー製ロックピンなのでピンの大きさは同じ。

 

 

 

↑のモッキンバードは80年製 B.C.Rich Mockingbird Deluxeだが、エボニー指板にダイヤインレイ、ウォルナットライン、メイプルスルーネックであることから、同タイプのモッキンバードである可能性も高い。

 

 

 

FMGとMG-X(ペイント)を重ねてみると・・・

若干のズレはあるものの、ほぼ綺麗に重なった。

 

 

アメーバモッキンはボディが若干大きいと感じるが、もしアメーバがフェルナンデス製なのであればここまでボディ形状に差が出るのは違和感を感じる。

これは単なる撮影角度によるズレなのか・・・。

 

左はサスティナー搭載のプロトタイプ、右はデュアルサウンドにEMGの初期メイン仕様。

 

 

そして兵庫氏のコメント。

 

 

・・・皆さんはどう思われますか?

 

 

 

蛍光の盛り上がるペンで描かれている。

 

 

チューンオーマチックブリッジに交換され、4~6弦は裏通し可能。

HIDEは5弦と6弦だけ裏から通して使用していた。

裏通しのため、6弦は050とやや太めの弦を使用している。

 

 

 

 

最後に兵庫氏のコメント。

「モニター契約する前のものなので、実は、ベースのギターはFERNANDESじゃないんです(笑)」と断言している。

 

 

 

 

輸送中のアクシデントで真っ二つになってしまったフラワーペイントMG。

 

 

 

 

 

初期使用機材。

 

 

 

 

以上、初期メイン編でした。

ありがとうございました。