アプリで知り合ったカズくん

歳は私の6歳下うさぎのぬいぐるみ

 

メッセージのやり取りが

すごく心地よくて

顔写真を交換した時にも

この人、ドストライクかもと思って

タイミングよく会えることになって。

 

昨夜、カズくんが

仕事上がりに

隣の県から1時間以上

車を走らせて

会いにきてくれた知らんぷり

 

実際に会ったカズくんは

写真と少し違っていて

星野源に似てたおーっ!

 

 

待ち合わせ場所にカズくんが現れて

詳細は省くけれど

結果的には

ホテルに行った。

 

 

ソファーに隣り合って座って

色々とおしゃべりをしているうちに

カズくんが私の手に触れてきて

不意に

私の耳に舌を這わせてきた。

 

カズくんが無類の匂いフェチだ

と言うことは

前もってのやりとりで聞いていて

耳の裏の匂いとか

脇の下の匂いとか

オナラとか

一般的に「臭い」と言われる匂いに

異常に興奮するんだって指差し

 

私の匂いを確かめてるカズくんに

恥ずかしさを感じながら

キスをしてこないカズくんに

「なんでキスしないの?」

って聞いたら

「あとでいっぱいするから」と言って

首筋や耳元に

舌を這わせて

抱きしめられた。

 

次第に息遣いが荒くなってくるカズくんに

私もしばらく味わったことのなかった感情が

込み上げてきて

欲情してる、と思った。

とその瞬間、

カズくんは激しいキスをしてきた。

 

 

そんなこんなをしているうちに

カズくん、我に返って

「ちょっと俺、シャワーしてくる!

 仕事上がりだから」

と言って、お風呂に入りに。

 

私も後からお風呂入ろうかなと言ったら

日中の匂いが取れちゃうからダメと言われた笑

 

私は歯磨きしたりしながら

待っていた。

 

お風呂から上がったカズくんと

ベッドの上であらためて行為に及ぶ。

 

「ちょっと罪悪感が出てきたかも・・・」

って思わず口にしたら

「大丈夫だよ、割り切った方がいいよ」って言われ

私の罪悪感を打ち消すかのように

カズくんは私を激しく求めてくる。

 

彼に、こんなふうに

激しく求められたことってあったかな。

 

真面目な「好き」から始まった関係だと

真面目な好きがどうしても先行しちゃって

情欲とか出しにくい関係だったのかな。

 

私がカズくんの耳を

舐めてあげたら

「うっ」って言って

思わずのけぞる。

 

「キスしてくれる?」

「口でしてくれる?」

「乳首触って?」

 

要所要所でカズくんのリクエストが入り

その都度、カズくんがビクッと感じてる姿を見て

彼としてきたセックスの違いを

まざまざと思い知らされる。

 

私にとって

実に4年ぶりのセックス。

 

久しぶりすぎて

挿入に至っては

私だって、処女でもなく

慣れてるはずなのに

この時ばかりは

スムーズに入ってくれなくて

 

「痛くない?そっと挿れるね」

「本当に、ずっとしてこなかったんだね」

って

まるで処女に戻った気分だった。

 

やはり、

心から愛しているわけではない人とのセックスだから

途中で我に返ってしまい

「好きじゃないと

 まぁ、こんなもんかなー」

「やっぱり本当に好きな人とするセックスには

 かなわないなー」

なんて冷静になる瞬間も

あるにはあったオエー

 

 

初めてのセックスの割に違和感はなくて

前から何度か抱き合ったことのあるような

優しさと激しさが入り混じっていた。

慣れてるんだろうなーと思いながら

抱かれてた。

 

行為が終わったあと

「ありがとう」って言いながら

私を強く抱きしめてきて

 

隣り合って寝ている時にも

腕枕をしながら

時折私の頭を撫でてきたり

 

束の間の恋人みたいな気分を

味わってしまった。

 

彼とこんな時間を過ごしたこと

あったっけ?と思いながら。

 

満たされない思いを抱えながら

それでも超絶イケメン彼氏と

それなりに仲良く付き合ってきてるけど

それでも

こんな情熱的な時間は

もう思い出せなくなっていた。

 

 

こういう部分が

付き合っている彼氏に今もあったなら

私はこんなことしていないのに。

 

「したいって次に俺に言ってきたら

 俺は別れたい」

 

突きつけられた現実に

向き合った今がこういう形だった。

 

 

 

帰り際

「また会おうね」って言って

カズくんは私を優しく抱きしめてきて

情熱的なキスをされて

別れた。

 

これまで

真面目に一途に付き合ってきて

来週で付き合って

丸5年になる彼と私の関係で

 

私は

絶対的に大切なものを

自ら壊した。