予想していた犯人は違っていました。
なかなか興味深いお話。
大学に通うため上京した大学生晴海が一人暮らしをするために不動産を回っていたときに知り合った
女の子麗子とルームシェアを始める。
その相手がある日突然姿を消す。それと同時に彼女のことを何も知らないことに気づき、
手がかりになることひとつひとつ訪ねてわかるいろいろな顔。
二重、三重生活をする麗子。
「多重人格」のことがとりあげていて、幼いときにうけた衝撃的なことがトラウマになっておこる人格だと
きいたことがあったけれど、本当にこんな感じなのからと思うことばかりだった。
現れる人格の暴走が恐ろしさを感じる。
この本が映像化されたらどう表現するのかなとちょっと意地悪なことをかんがえてしまった。
文庫で読んだのですが、モノローグ4の前にあとがきがはいります。
後味のわるい終わり方となので、「終わり方が嫌だったら、ここまで」と注意書きがあります。
もちろん私は最後まで読みました。
確かに寒気がしそうな内容ですが、ここまで読んだら、読まない人がいるのかなと思いますが、
作者のやさしさ、または凄い演出にも感じました。
★★★☆☆
