おちゅかれさまです。Osanpoです
今回は、虹色公園物語シリーズ
テントウムシのポルカの物語です。
ポルカのお気に入りの場所
ボクは、ナナホシテントウのポルカ。
“おひさまのベンチ” の、背もたれのてっぺんで、ウトウトひなたぼっこちゅう
ここは、ボクのお気に入りの場所なんだ。
あ…にんげんがきたよ。
ポルカカフェへようこそなんちゃって
にんげんは、虹色公園のそとの世界からやってくる、おおきな生きもの。
にんげん観察は、おもしろいね。
ボクの世界が広がる、たいせつな時間だよ
ポルカつかまる!?
ポケットから、スマフォってやつを出したね
にんげんはたいてい、これを持ってる。
いや、いいんだけどね。虹色公園にきて、自然を楽しまないなんてね…。
しばらくすると、スマフォから音楽がながれてきたよ。
これ、ボクがスキなふんいきのやつだ
ダンスダーンスダンスダーンス
レッチゴーフンフンッ
楽しいな~!
そのとき、仲間たちの声がしたんだ。
『ポルカなにやってるんだ』
『にげろ』
近くに飛んできてくれていた🐞🐞🐞🐞🐞
視線を感じて、にんげんを見ると…ボクにロックオンしてるじゃない
肩の上でダンスしていたんだけど?腕まで降りてきちゃったみたい。
呆然としていたら、手のひらにのせられたYO。
『オワタ\(^o^)/』
『おい!ポルカをどうする気だ』
『ポルカを返せよ~』
仲間たちは、ひるまない。あぶないよ
みんなのいる方を見て、ウインクした。
『だいじょうぶ!必ずかえってくるから』
(逃げないように、こうしよう)
もう片方の手のひらがぬーっとおりてきて、ボクの視界はまっくらになった。
とじこめられたよスン…。
反撃開始!
ポルカのバカタレ!
じぶんに言いたいことは、山ほどあるけど。
いまは、脱出することだけ考えよう。
かるく準備体操して…よし!やりますか
『ボクを!いますぐ!解放しろー!』
ポルカスペシャルドロップキックだ!
トォー!テェェィッ!もいっかい!トォー!
連続で食らわしてやる🐞
(動いてる?くすぐったい)
手のひらのフタが、なくなった!
急に明るくなったから、よく見えないよ。
だけど急げ!テチテチテチ…テチテチテチ🐞
指先までダッシュして、ピューンと飛ぶぞ!
(なぁんか、ヘンなの付けられた)
手のひらに、お返し付けておいた
これ、スッゴクくさくてにがいの
もう、テントウムシつかまえるんじゃないよ!
ちなみに、この黄色いのは血だよ。
危険センサーが発動されると、血圧あげて出血するの🚨こっちも命がけだよ。
にんげんが、いきなり手をブルブルした。
ちょっとぉあぶないじゃない!
今度はもっと、大きなブルブルブルッ
ピューン
ボクはカンタンに吹っ飛ばされた。
タンポポのリボンさん
体勢を立て直せない!地面にたたきつけられる!
わぁー
ぽふんっ
わっ!?
なんだろう?これって…!人間が話していた “オフトゥン” ってやつじゃないの?
『オフトゥ…ン』
(オフトゥ…ン?)
ナイスキャ~ッチ、フフッ
あなた、だいじょうぶ?
ワタシは、タンポポのリボンよ~。
ボクは、リボンさんのおかげで助かった。
『リボンさん、ありがとうボクは、ナナホシテントウのポルカっていいます🐞』
ところで、見たことない景色なんだけど、ここはどこかしら?
ポルカは、どこからきたの?
『虹色公園です。ダンスしていたら、にんげんにつかまって』
あら~、ポルカはダンサーなのね。
ダンスって、いいわよね~。歌もねっ。
ここも、虹色公園だけど?
リボンさんは、楽しそうに軽くヘドバンした。
『 ダンサーではないですここ虹色公園なの?』
そうよ~。
ポルカがいた場所、思い出してみて?
ワタシここでいつも、いろんな生きもの観察して、情報収集してるの。
虹色公園の地図は わかるから、安心して
『えっと…ベンチ!おひさまのベンチ!それから…木がいっぱいあって。どんぐりんの木!…とか』
オッケーオッケー!
そう、あなたあの場所からきたのね~。
ちょっと遠いわね…。
シュンとしたボクを見て、リボンさんはやさしく言ってくれた。
知ってる?タンポポは、風を読めるの。
ポルカのいた場所に向かう風がくるまで、一緒におしゃべりでもして待ちましょう。
いい風がきたら、綿毛と一緒に飛んでいけばいい。
ポルカとリボンさんの、歌とダンスとおしゃべりタイム
ボクたちは長い時間、歌とダンスとおしゃべりに花を咲かせた
毎日時間とともに色を変える、お空の不思議。
伝説の “虹色公園図書館” のお話。
“ふわふわあたたかくて、おひさまのにおいがする” オフトゥンのこと。
虹色公園のそとの世界へ、一緒に空想の冒険。
それから、リボンさんの歌とボクのダンス
お花より綿毛の方が、だんぜんオフトゥンね。
ワタシもね、明日には花びらキュッと閉じて、綿毛の旅の準備に入ろうと思うの。
『ボクまた、リボンさんに会いにくるよ!』
綿毛の旅の準備に入ったら、もうおしゃべりできないのよ~。
『えっ?』
ポルカに会えてヨカッタ。
ワタシこのまま、誰ともおしゃべりすることなく、綿毛になっちゃうのかな~って、思ってたから。
お友だちができて、いっぱい楽しいお話もできた。
サイコーの気分よ
『ボクの方こそ!助けてくれて、お友だちになってくれてありがとう』
タンポポの綿毛と一緒に空を飛ぶ
いい風が吹いてきたわよ~。
綿毛のオフトゥンにダイブして、あとは綿毛たちについていきなさい。
みんなには、了解もらってるから
綿毛が、うなずくようにピコピコって動いた
せーのっ!
リボンさんのかけ声で、えいっ!ダイブしたボクは、しばし綿毛のフワッフワに包まれた。
“オフトゥンにもぐる” って、きっとこんなカンジなんだろうな~
さぁ!舞い上がる綿毛と一緒に、出発だ🐞
『リボンさ~ん、ありがとう』
ワタシね、ポルカのいる場所へ、飛んでいけるような気がしてるの。
おしゃべりはもうできないけど、ポルカのまわりをフワフワ飛んで、ごあいさつするわね。
気づいてね~。
『うん!楽しみにしてる!ボク、ぜったいリボンさんのことわかるから』
またね~、ポルカ!
『またね~、リボンさん!』
ボクはなごり惜しくて、何度も振り返ったよ。
リボンさんは、いつまでも楽しそうに揺れていた。
さいごに
ポルカは、無事もといた場所に帰りました
仲間たちは、冒険のお話に興味津々です。
綿毛になったリボンさんが飛んでくるのを、ポルカは楽しみに待っています🐞
ナナホシテントウに興味持たれた方は、こちらもチェックしてみてくださいね
昆虫写真図鑑 「ムシミル」 ナナホシテントウ
実物が苦手な方は、ポルカとリボンさんの、メルヘンの世界をどうぞ