人は見たいものを見る生き物である。

 

そして、常に確認をしたい生き物である。

確認をすることで安心を得られるからだ。

 

見たいものを見る。

これは、自分にとって楽しいものや、嬉しいものを見たいという気持ちは当然ほとんどの人にある。

 

これは分かりやすい。

日常的に無いものに、大きな刺激を受けやすいので、楽しさや嬉しさを自分で自覚しやすいからだ。

 

だが、厄介なものもある。

それは、日常的なものだから、一見すると気付きにくい。

 

それは自分自身に対する消極的な感情である。

 

不安な気持ちや怖れる気持ち、

自分がやることは上手くいかないのではないかという疑念、等々。

 

あまり強く意識することなく、普段から自然にこういう感情を持っていると・・・

 

人は、見たいものを見たい、そして確認することで安心したい生き物であるから、

 

自分の不安や心配、自分は失敗するはずだという思い、

 

それを、確かめるような意識が働いてしまう。

 

失敗すると思っているところに、都合の悪いことが起こると、

 

「ほら、やっぱり」

と、自然と思ってしまう。

一見するとガッカリしているようだが、自分の思い通りのことが起こっているので、

実は安心していたりする。

 

自分はダメなやつだ、役立たずだ、と思っていると、

 

何かで失敗したとき、つい周りの人たちのことを考えてしまう。

 

失望されたんじゃないか、嫌われたんじゃないかという思いで頭の中が一杯になったりする。

 

これも、元は自分で自分のことを過小評価し、劣っているものとして見ているから、

それを確認したいがための思考の働きなのだろう。

 

だから、まずは自分のことを低く見たり、小さくみたりするのを止めることだ。

 

最初は上手くいかないだろう。

一日中は無理かもしれないが、5分でも10分でもいいから、

 

自分は世界で一番すごい人間である。

と、意識してみよう。

 

自分の心の中には弱いもの、汚いものは一切ない、ただただ力が溢れているのだと意識することで、

 

周りの世界に対する考えも変わってくるだろう。

 

自分を周りの人たちに大きく見せる必要は無いが、せめて自分自身には立派な姿を見せ続けたいものだ。