人生を生きやすくするコツは、
「解釈」を広げること、増やすことだ。
解釈が狭いか、少ないとすぐ詰みやすい。
何か失敗をした時、
これで終わりだ。
もう自分はダメだ。
きっと嫌われた、失望されたに違いない。
と、勝手に頭の中で同じ場所をグルグルしてしまったりすることは、結構多くの人にあるのではないだろうか。
しかし、そこで失敗に対して別の解釈をすることで、そのグルグルから抜け出せる可能性は高い。
で、肝心なのはどうすればその解釈の幅を広げられるのか。
方法はいくつもあると思うが、
ここでは「物語」というものを挙げてみたい。
物語とは、様々なキャラが様々な場面で行動を起こして話を紡いでいく。
それぞれのキャラクターには個性があり、好き嫌いや信条、信念などを持ち、
理屈で動く場合もあれば、感情で動く場合もある。
物語の中に全く同じキャラクターなど存在しない。
それはつまり、キャラの数だけ持っている解釈が違うということだ。
例えば、世界の破滅を願う魔王であれば、破壊された街を見ると、さぞ嬉しいだろう。
だが、魔王の宿願を阻止する勇者はその光景を見て悲しむだろう。
同じ風景でも、それぞれのキャラが持つ感情が変わるのは、持っている価値観、世界を見る解釈が違うからだ。
物語の創作とは、想像力を鍛え、解釈の幅広さ、奥深さを知るよい訓練だと思う。
だが、いきなりゼロから物語を創作するのはハードルが高い。
ならば、今既にある物語を利用すればいい。
今ある物語で、解釈を増やせる箇所を見つければいい。
例えば、桃太郎だ。
桃太郎は鬼退治に旅立つが、桃太郎の心情はおとぎ話の中ではほぼ出てこない。
一度も見たことの無い、話に聞くだけの鬼に対してどんな感情を持っていたのか、
一緒に鬼退治に行く仲間が、犬猿雉だけで何も思わなかったのか。
そもそも、なぜその3匹だけと旅をしたのか。
想像できる箇所はいくらでもある。
想像を広げると新しい場面も思い浮かんでくる。
旅の途中で、鬼に襲われた村を通ったかもしれない。
もしかしたら、鬼側についている人間もいるかもしれない。
そんな時、桃太郎は何を思うのか。
想像を広げることは、物語の解釈を広める。
それを自分の普段の生き方にも応用するわけだ。