人間が他の動物と違うところ。

 

それは、自分の感情をコントロールできるところだ。

 

怒ることがあるから怒るんだ。

悲しいことがあったから悲しむんだ。

 

それでは感情に使われているだけだ。

 

ただ、ここで勘違いしているなと思うことがある。

 

感情をコントロールしなくてはいけないと言うと、

 

怒ってはいけない、落ち込んではいけない。

 

みたいな話になることがある。

 

確かにそれができれば言うことは無いかもしれないが、

 

人間とはそう機械のように、オンオフができるものではない。

 

心というものは感情が生まれる場所なのだから、それを止めるのは不可能だと思う。

 

止めようとするのは、心という土壌を殺すようなものだ。

 

感情をコントロールするというのは、感情が出てくる場所を塞ぐことではない。

 

感情は常に流れ出してくることは前提で、それをどう扱うかを考えることが大事だ。

 

感情が出てくることは否定しない。

怒りや悲しみを感じるのは当然のこと。

 

だがしかし、それを好き放題に走り回らせるなということだ。

 

気ままに、好き勝手に感情に振り回されて、他人どころか自分まで傷つけるようなことはせず、しっかりハンドルを握らなければならない。

 

怒り、悲しみ、不平不満。

そういう自分を消極的にする感情が出てきたら、なるべく早く気付くようにする。

 

「あ、今出て来たな」と。

 

そうしたら、それを速攻で処理する。

方法は人それぞれだ。

深呼吸でもいいし、少し体を動かすでもいいし、水を飲むでもいい。

 

とにかく、自分は感情にコントロールされるのではなく、コントロールする側だとしっかり自覚することだ。

 

そうすれば、実際には怒りや悲しみなんかの感情を感じてはいるが、何も問題は起きていない。

 

感情は自分自身ではないことを強く意識することだ。

 

どんな感情もコントロールできるもので、上手く活用すれば、怒りや悲しみすらも有利な道具として使えるかもしれない。

 

改めて言うが、自分の感情を自分だとは思わないことだ。

自分のことなんだから、何をどう感じようとそれは自分の勝手であり、自分のことなんだから分かっている、

 

そんなふうに自分の心から目を背けてはいけない。

 

感情をコントロールするためには、自分の心が今何を感じているかをしっかり見る必要がある。

 

ついつい忘れがちだが、案外自分だと思っているものは自分ではなかったりするのだ。