この地球上で最も頭のいい生物は間違いなく人間である。

 

ただ、この「頭がいい」というのは、

 

いろいろなことを、たくさん考えることができるという意味だということに注意が必要だ。

 

他の動物に比べ、遥かな情報処理能力という力を持っていても、

 

その使い方がめちゃくちゃでは意味がない。

 

それなら、まだ動物の方がマシと言える部分もある。

 

動物が他の個体に対して、敵として怒りを露わにするのは、自分たちの縄張りが侵された時だ。

 

そして縄張りの外に追い出せば、そこで終わりだ。

縄張りの外にいるやつは敵ではなくなる。

 

だけど人間はどうだろう。

 

例えば、仕事場でイヤなことがあったとき、

 

家に帰ってからも、ずっとそのことで怒りが収まらないということが結構あったりしないだろうか。

 

もう、自分の家なのに、その相手は自分の視界にはいないのに、

 

だけど自分の頭の中にいるその相手とずっと取っ組み合っている。

 

人間は地球上で最も頭のいい生物だ。

 

だからこそ、その頭の、心の使い方を考えなくてはいけない。

 

何のために頭を、心を使って生きているのか?

 

イライラしたり、不平不満を言ったりして、

自分の体も心も傷つけるために使っているのか?

 

心の持つ、考える力というのは、人が持つ最高で最強の道具だ。

 

物語に出てくる英雄は、その手に持った伝説の武器を何のために使ったのか。

 

自分は最強の道具を持っているのだと思えば、それをつまらないことに使おうと思うだろうか?

 

心が強いとか、弱いとか、考えるのも大切だが、

そもそも自分は心をどう使っているのかに気を向けてみるのもいいと思う。