注意:
こちらは翔潤小説です。翔潤が苦手な人はスルーしてください。





それから数日後・・・
松本さんの家に打ち合わせのために来た。

想像をはるかに超えるお金持ちの家に、俺は正直ドン引きしていた。

契約してるハウスキーパーさんは7人くらいいるらしく
常に2人は必ず家にいる。

それとは別にシェフも3人。交互に一人が作りに来るらしい。

一人暮らしとは思えないほど人の出入りがあり、来て早々落ち着かなかった。



「あのさー・・・一人暮らしじゃねぇの?」

「どう見ても一人暮らしだけど?」

「でもこれって・・・常に誰かいるじゃん?」

「まぁ、そうだけど・・・」





聞かれないようにボソボソ話す。

ハウスキーパーさんは部屋から出ているとはいえ、いつ聞かれてしまうかわからないからだ。





「それじゃあ家にいてもずっと結婚のフリしなきゃなんねぇじゃん」

「それなりの代金は払うつもりだから。」

「あ・・・そうなんだ?」





それならいいと思った。

俺にとって衣食住が確保されるプラスその後の資金も貯められる。





「今から全員、帰すから。じゃないと契約の話、できねぇし。」

「ああ。そうしてくれ。」




松本さんがそう言って部屋から出ていった。




俺はあたりをキョロキョロ見回す。

家具はどれもモダンでシンプルだけどとんでもなく高級そう。

こだわりも強そうで統一感もすげー。

それなのにどこかインテリアにアソビもあるようなとにかくオシャレな家だった。





かっけぇな。。。






シンプルにそう感じた。

俺のボロアパートとはえらい違いだ。






「おい。話し合うぞ。」

いつの間にか松本さんが戻ってきてて、キョロキョロしてた事を見られてちょっとだけ恥ずかしくなった。






それから結婚式のことやら
家族のことやら
生活のことやら
会社のことやら
俺達のなれそめのことやら・・・



2人で決めていき、
覚えなくてはならないことが山のようにあり、その一つ一つを覚えていった。






「なぁ?結婚なんだけどさ?とりあえず何年間って感じに考えてる?」

「えっ?!?!」




俺の質問にすげー驚いた声を出した松本さん・・・・





は?



まさか



一生、のつもりなんてねぇよな?





「松本さん???」

「あっ・・・いや、えっと、そうだな・・」




ん?

動揺してる?





「と、とりあえず・・・どうかな・・
仕事的に、も、あんまり短いのもちょっとマズイかもだから・・・」





だから・・・?





「あ、いや、ええっと・・そこは
櫻井さんの、希望にお任せする・・よ」




それだけ言うと松本さんは黙った。




「まぁ、じゃあ、そのうち決めるか。」

「そ、そうだね。」






あぶねぇ〜〜〜〜

どう見ても
こいつ・・・『一生』のつもりだったな?

『離婚歴』作りたくねぇのかな?

けど俺はさすがに一生は無理だっつーの。






契約の時点で
ちゃんとこれについて聞いてて良かったと思った。