「気付いてるよ?翔くん・・・
翔くんが疲れた顔してる時、大抵キスマーク付けられてるよね?手首が赤くなってる時もあったよ?」
「それは彼女とそういう事しただけで・・・」
「彼女なんていないの、知ってるよ?
そもそも作るヒマなんてないだろ?あんなに社長に束縛されてるのに!!!」
「潤・・・」
「俺・・翔くんが社長に仕返しするつもりなら協力するつもりで、音声も録音してあるんだ」
「えっ?!?!」
「翔くんが社長室で脅されてるのをこっそり録音した。」
「ちょ、ちょっと!」
「今夜は激しくスるから覚悟しろってその時言ってて・・・
翔くんは『社長やめてください』ってお願いしてた。」
「違うんだよ、それはっ」
「翔くんが一人で戦うつもりなら、俺は一緒に戦わせてほしいと思う。」
「潤・・・」
「翔くん・・・好きなんだ。
俺・・・翔くんのこと本当に尊敬してる。」
翔は焦った。
証拠の音声をなんとかしないといけないと思った。
そうするには・・・
今までずっと誰にも言わずに隠してきた本当の気持ちを潤に素直に話すほうがいいのかもしれないと思った。
「潤・・・あの」
「なに?」
「今夜・・・時間ある?」
「あ、うん。あるよ。」
「2人だけで話したい。潤のうちに行ってもいい?」
「ああ。待ってる。」
潤は
フラレるんだろうな、ということがすぐにわかった。
『翔くんは律儀だから
断るのもちゃんとゆっくり話したいんだろうな』とすぐに察したから。
だけど
その様子を
相葉が見ていた事に2人とも気付いてなかった。
少し前・・・
side A
「桑野」
「あ!社長!!!来客の方は?」
「来客者のほうが急用が出来てすぐに帰ったんだ。後日また改めて設定する。スケジュールに入れてもらうから、翔は?」
「先ほど松本先輩と一緒に昼休憩に行かれました。」
「は?」
「あ、申し訳ございません!」
「どこへ行った?」
「いやちょっとそこまではわかりかねます・・・連絡入れてみましょうか?」
「必要ない!!!
いつもはどこへ行ってる?」
「えっと・・・櫻井先輩は時間短縮のためいつも社食で食事を素早く終えてます。
松本先輩は自作のお弁当の時は中庭に行ってます。」
「社食か中庭だな?わかった。」
「あっ社長っ!」
俺は一目散に社食を見に行った。
だか2人はいかなった。
それから走って中庭に行った。
そしたら
あろうことか潤が渡したであろう弁当を膝の上に広げてベンチで仲良さそうに座ってる二人を見つけた。
後ろから近づき
会話が聞き取れる所まで来ると・・・
「潤・・・あの」
「なに?」
「今夜・・・時間ある?」
「あ、うん。あるよ。」
「2人だけで話したい。潤のうちに行ってもいい?」
「ああ。待ってる。」
ちょうど翔が
潤を誘っているところだった。