ピピピ



翔「熱は・・・ありませんね。」


雅「も、もういいだろっ。仕事の準備するから・・・っ//」


「雅紀さん!でも・・・」


「佐藤!スーツに着替える!」


佐藤「あ、はい。かしこまりました。」





大抵の準備も今まで翔がしてきた。

でも相葉は翔を避けるようにして
他の使用人に準備を命じる。

その様子を見て
翔はやはり捨てられるのかと疑惑を強めた。












数日後・・・




秘書室にて。






潤「桑野さん?あとお願いしていい?社長は来客中で1時間以上かかるらしいんだ。俺と翔くん、先に昼休憩行ってきていいかな?」

桑野「あ、はい。」

潤「何かあれば携帯鳴らしてもらっていいから。」

桑野「はい。わかりました。」

潤「翔くん・・・行こう?」

「え?あ、うん」


潤は珍しく翔を昼に誘った。

いつもはどちらかが必ず秘書室に待機していて昼休憩なんかも交代で取るから翔と潤は一緒に食事することはない。

誘われた翔は新鮮な気持ちになった。



潤のあとについていくと
潤は外食するのではなく、中庭のベンチに座った。


「翔くん座って?」

「ん」

「はい。これ。」

「え・・・?」



手渡したのはお弁当箱。



「今日は翔くんのを、作ってきたから、これ食べて?」

「マジ???わ〜!嬉しい!!!いいの?」

「翔くんの体、ほぼ治ったでしょ?快気祝い的なもんだから。」

「すげー!!!潤!ありがとう〜」

「ヤクザに痛めつけられるなんて最悪じゃん!翔くんよくやってるよ。マジで尊敬する。弁当くらいじゃあなんの労いにもならねぇかもだけど、食べて!」

「んなことねぇよ!立派な快気祝いです!ありがとう。開けていい?」

「うん。」






パカッ





「うっわーー!!潤すげぇ!!!」

「ふふふ」

「いただきます!!!!!」

「どうぞ。召し上がれ。」

「うんめ!!!うめーーー!!!」

「クスクス」




潤は翔のパクパク食べる姿を見て喜びを感じていた。

あまりに
口の中に詰め込む食べ方に
心配になって水筒を差し出す。




「潤、お前・・・めっちゃいい奥さんになるな?www」




なんて笑う翔につられて潤も笑ってた。





「ねぇ?翔くん?」

「ん?」

「あれから菊池は?どう?大丈夫?何もされてない?」

「あ、うん。心配かけて悪かった。
潤がしっかり叱ってくれたから大丈夫だよ?」

「俺が見張ってるから大丈夫かもだけど、『隙あらば』って思っていそうだから、気をつけろよ?」

「そんな悪いやつじゃねぇから大丈夫だよ。」

「あんなことされて、何が大丈夫なんだよ!」

「潤が助けてくれたじゃん。大したことじゃないよ。」

「大したことだよ!!!犯されかけたんだぞ???」

「そうだけど・・・」





潤は翔のその危機的感覚のなさにイラついた。




「翔くん・・・今まで黙ってたけど・・・もしかして・・・
翔くんは、社長に、ひどいことされてない?無理やり・・・そういうことを・・」




「まさか!
社長は優しい人だよ?」


「隠さなくてもわかるよ!!!!!」





潤は

今まで疑問に思ってた事をとうとう翔にぶつけた。