「社長・・・渡しておいた書類に目を通していただけましたでしょうか?」

「は?
見るなんて言ってねえけど?」

「ですがその書類に判を押していただかないと、企画が滞ります。」

「翔は目を通したの?」

「はい。わたしは。」

「じゃあそれでいいよ。判押すから。」

「ですが社長・・・これだけは重要なものですので、目を通していただきたいと、わたくしは申しておりました。」




「てめぇ、誰にモノを言ってんだ?」


「社長・・・」


「翔?また縛られたいのか?好きだねぇ?」


「違っ・・・!」




翔の顎をグイっと持ち上げ
スラックスの上からソコを撫でるように触ると

翔の体が、ビクッと、こわばる。



「雅紀さ・・・っ」

「へぇー、会社で『雅紀さん』なんて言うんだ?翔は欲しがるなぁ」

「違っ・・・!」





「でもやーめた!気が乗らねぇ。
もう俺、帰るから。あとは翔がぜんぶ何とかしといて〜」

「社長!!!そんなっ!!!」





今日こんな風にいじめてもいじめても
いじめ 足りない・・・

こうやって仕事を投げ出して俺が消えても

翔は実力がありすぎるからなんとかしてしまうんだ・・・




もっともっと・・・

翔を困らせ虐めたい。






そしてわからせる。







翔は俺のものでしか無いことを・・・








翔を拾ったのは俺だから。


家族もいなくて行くところがなくて何もなかった10歳の翔を拾って

生活を与えてやったのは

俺だから。