キスを解くと
見つめ合って二人して笑った。
こんなに穏やかで
こんなに幸せな日が来るなんて夢みたい。
でもきっと
今までつらかった分
これからは俺達には幸せがたくさん待っているはず。
そう思うと
この先の人生が楽しみで仕方なくなった。
「ねえ、翔ちゃん?俺んちで一緒に住まない?」
「いいのか?」
「うん。あでも狭いよ?」
「場所なんて関係ない。
どんなところでも、雅紀と一緒ならどこでもいい。」
「くふふ。俺も。」
「そうと決まれば、もう今日から一緒に住んでもいいのか?」
「いいよ?むしろそうしてほしい。」
「ふふふ」
「でもね?すぐに2人の新しい新居、別で探そうね?」
「俺はホントにどこでもいいぞ?」
「だって翔ちゃん、音楽活動、本腰入れてするでしょ?そうなったらやっぱり大きなピアノが置ける家がいいもん。俺んちはさ?電子ピアノだけだから。」
「それでもいいぞ?」
「でもさ?
3組のカップルも呼んで、パーティーできるぐらいの家を持ちたいじゃん?」
「雅紀・・・いいのか?」
「もちろんだよ?だって翔ちゃんの子どもたちみたいなもんでしょ?」
「うん。」
「ふふふ。俺に遠慮はナシだよ?
翔ちゃんのこと分かっているのは、翔ちゃんより俺の方だからね?」
「wwwまあな。」
「だから中古でいいからさ?一軒家探さない?」
「そうなったらカズショーとサトショーが自分達が家を出るっていい出すぞ?」
「それはだめだよ。あそこでピアノレッスンしてるんだから。」
「まぁそうだよな。」
「翔ちゃんはいいの?ピアノレッスンしなくて。」
「俺は音楽に携わってさえいればいい。
・・・・・というかピアノ教室は、その・・獲物を狙う目的のものだったから。」
「くふふふ。こわぁ〜い」
「なんだよ!仕方ねぇだろ!」
「別に責めてませんてwww」
「ホントかよ〜」
うふふ
ブツブツ言ってる翔ちゃんがかわいい。
「ていうか俺も3組のみんなと仲良くなる気、マンマンだからね?」
「実物見たらマジで気持ち悪いかもしんねぇ。おんなじ顔だし。中身も同じだし。」
「いいよ。楽しいじゃん?」
「お前・・・他の翔によそ見すんなよ?」
「きゃはは、なにそれ?ヤキモチ?」
「茶化すなって。」
「茶化してないじゃん!ヤキモチじゃん!」
「どうとでも言え」
「クスクスクス」
ちょっと拗ねてる翔ちゃんが無性にかわいかった。
「好きだよ翔ちゃん。」
「わかってるよw」
言い足りないその言葉をまた言うと
拗ねてた翔ちゃんがやっと笑ってくれてた。
ぐぅ〜
「お腹すいたね」
「だなwww」
「食べいく?俺んち?行く?」
「食べに行ってから、雅紀んち行く。」
「ふふふ。じゃあ行こう。」
「おう。」
久々に立ち上がると
まるで新しいワクワクする道に一歩踏み出すような
晴れ晴れとした気持ちになった。