雅紀に言われてハッとした。


自分でも合点がいく。





3体を生んだ時・・・


俺は雅紀に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

完全に浮気をしたような気分になってた。






でもきっと今は雅紀が言ってくれたことが真実なんだろうと思う。


だってそれほど深く俺は雅紀のことを好きな自覚があるから。







じゃなきゃ

3人に性的なことをして精魂を吸い取るはずがない。


雅紀だけは

自分から触れないように拒絶をして護ろうとするはずがない。







「雅紀・・・ありがとう」



「ありがとうを言うのは俺の方だよ?翔ちゃん。そんなに想ってくれてありがとう。」



「辛い思い・・・いっぱいさせたな?」



「大丈夫だよ?希望を持ってたから。」



「希望・・・?」








問いかけると雅紀は、握ってくれていた手に無意識なんだろうけど力が入った。







「ずっとね?

ジムに通って体を鍛えて・・・翔ちゃんから精魂を吸い取られても大丈夫なような、丈夫な体にしようと希望を抱いてたんだよ?」



「でもそれも・・・この間、

ダメだと判明して二人して打ちひしがれたもんな?」



「うん。だけどそれまでは俺の希望はそれだったから。だから平気だった。」



「・・・うん」



「あの後さ?

もう方法がないと知ってから・・・俺は出張の間、どう考えてたと思う?」



「・・・え?わかんねぇ・・・」



「『一生、触れ合わなくていいから一生そばにいよう?』・・・って、いっそのこと、伝えるつもりだった。

でも・・・それがダメって言われたら・・・」



「・・・言われたら?」



「思い切って

『俺の精魂を全部吸って』って翔ちゃんに、お願いしようと思ってた。」




「雅紀!!!!!怒るぞ!!!!!」




「だよね?www怒られるよね?」




「当然だろ?何言ってんだよ!!!」




「翔ちゃんに俺の命を奪ってもらえるのなら本望だよ。」




「雅紀!!!!!」




「翔ちゃんはさ?それを一番許さないじゃない?俺のことを護ろうといつもしてきたんだから・・・

だからこそ、そう言って脅してw

じゃあ『触れ合わなくていいからそばにいさせて』っ て、懇願するつもりだったんだよ?」



「雅紀・・・・・」



「そのくらい本気だった。」








また



雅紀の瞳から



キレイな雫がポロリ流れた。