夫婦じゃなければ・・・
画家であり絵画材料・絵画技術の研究者でもある東京芸術大学S先生の退任記念展を観にいきました
大学買い上げとなった卒業制作をはじめご本人の数々の画業のみならず
我々の地元ではそれをメインとする特別展が組まれるような有名な作品、例えば高橋由一の『鮭』などが
仕切り線(?)とは言わないのでしょうが、あの、鑑賞者が近づける範囲を区切る線もなしに
さらりと飾ってある
そんな規模の会です
同時開催の
「見ること・描くこと」-油画技法材料研究室とその周縁の作家たち
のほうには旦那様の友人が出品していました。
その友人を介してS先生と面識のある旦那様が
たまたま当日会場にいらした先生ご本人に挨拶すると
「遠くからわざわざ・・・、じゃ、これあげますよ」と
本来ならば購入すべき図録2冊セットをくださり
1メートルくらい離れてお辞儀だけしていた私のほうにも
同じセット袋を差し出されるので
「あ、あの一応夫婦なので・・・」とお断りしますと
「あ、そーなの?」と少し驚いていらっしゃるご様子
しかし
旦那様が「妻の○子です」と紹介すると
先生も隣にいらした奥様を「妻の○子です」と紹介しかえすという
なんとも和やかなご挨拶となりました
「アゴ」を喪失した最近の妻は著しくその「見た目年齢」を上げ続けていますし
仕事から離れ完全オフの旦那様は、スーツ姿とかけ離れた「とぼけたオヤジ代表」のごとき恰好で、おそらく実年齢よりは数才さかのぼって見られるはず
よって外見上の年齢差は縮まり、きっと親子には見えない、、、はず
かといって、高名な教授の退官記念に「おねーちゃん連れ(年齢的なおねーちゃんではなく正妻以外の同伴という意)」で来るような不謹慎な人物と思われているのでしょうか、、、
ホテルに帰ってから旦那様は
「妻じゃなかったら、一体、ナンだと思ったんだろ?」とその大きな頭を傾げていらっしゃいました
「げーじゅつか」って謎です