15年ぶりにスティングレイを購入して使っている。

以前購入した物も当時の現行品だったが、ブルースパークルというラメの入った色は

あっという間に下地不良なのか塗装がペリペリと剥がれ、それは見るも無残な姿となった。

以来、中古でこの「スパークル」系の色をたまに見ることがあるが、皆一様にボディに酷い塗装のクラックが見受けられることから、明らかに製造過程での不良だったのだろう。

数年前、2年に渡りグリーン・レッドのスパークルカラーが限定発売されたが、暫く

売れ残っていた様子から、経験したコレクターは警戒していたのかも知れない。

 

そんな実体験のあるスティングレイには「ネックが弱い」とさも事実の様な都市伝説が流れてる。スティングレイを3本所有する私には楽器屋の偏見にしか聞こえないのだが、実はこれにも事実がある。以前、ミュージックマンはトラスロッド不良の商品を出荷した事があるのだ。その上、スティングレイにはバーズアイのネックを多用した。

楽器屋としては余計なトラブルは追いたくないし、予防線を貼る上でもこの「弱い」というネックの評価に繋がったのだろう。その上、現行は誰が得するのか分からない、「ガンストックオイルフィニッシュ」を採用している。

購入する人は情報を集めると不安になる事だろう。

 

事実、前科があるのだからそう判断されてしょうがないのだが、通常カラーの塗装は当たり前だが、剥がれないし、ネックもローアクションとはいかないが、他のベースと変わらないのが私の評価だ。

80年代のバーズアイの個体はもうネックは死んでるが、15年前の個体は全く問題ない。現行品も全く問題を感じない。

そしてこのスティングレイの音は個人的に指弾きをするには最適に感じている。

 

ついでに噂によくある「1弦が弱い」はまるで構造上の欠陥の様に言われるが、試しに他の楽器も調べて欲しい。プレベもストラトもそう言われている。なぜどの楽器も一番弦が細い楽器が「弱い」と言われるかは調べれば判る事。ピックアップ交換の言い訳であれば、別に構わないのだけれど。

話のおまけに少なくとも旧式スティングレイに於ける「裏通し仕様」は無意味である事が日本向けスティングレイの製作者から指摘されている。

ただでさえ変な形のピックガードで、廉価版の乱発でなかなか見かける事の少なくなったスティングレイの偏見を払拭できれば、と思う。トラスロッドに興味なかったレオ・フェンダーのスタンスが招いた結果かも知れないが、この音は最高である。

しかし15年経って、ボディの材質はアッシュに明言されたのはいいけど、このナットは何なんだ・・・。

いつかナット交換するときの事を思わず杞憂してしまうこの頃である。