宗教否定はしませんが、勧誘の仕方によっては否定します

僕が30歳くらいの時の話しです。

高校生の頃、ファミレスでアルバイトしていた先で一緒だった人から電話が来ました。僕より５つくらい上だったかと思います。

今なら５つ違いなど同世代なのですが、18歳の高校生からしたら、社会人はとても大人です。そんな先輩から電話が来ました。

１５年ぶりくらいです。

アルバイトで顔を合わせる以外の付き合いはありませんでしたが、とても良い印象として残っていました。

高校3年でアルバイトを引退する時、お昼休憩の食事を奢ってくれました。

先輩「中和田〜今日で引退だろ。メシ奢るから何でもいいぞ〜」

奢られるなんて初めてで、戸惑ってしまいました。

高校生活は楽器のローン返済に追われていて、よくバイト中の食事を抜いていました。今より10キロは少ないガリガリでしたね(^^;;

僕「え？え？いや、いいですよ。悪いですよ」

先輩「バカやろ〜歳上に恥かかせんなよ（笑）」

自分自身を振り返ると、なんて可愛らしいのでしょうか。

従業員割引があるので、パスタは180円。ハンバーグ&ライスが300円くらいで食べられました。それでも悪いと思ったのです。

僕「じゃ、じゃあパスタで…」

180円で済むパスタをお願いしたら

先輩「遠慮すんなよ！ジャンボハンバーグにしとくぞ！（笑）」

ジャ！ジャンボハンバーグ！！！

※ココスでバイトしてました。

もう一度言います。僕はなんて可愛らしかったのでしょうか。

ジャンボハンバーグを気前よく奢ってくれる先輩が、すっごく豪快でカッコ良くていい人だ！と思いました。

今思えば、500円もしない従業員割引の奢りです。今から32年前と言えども、社会人だった先輩にはなんてことありません。

その行為1つで、僕は完全に先輩を「豪快でカッコいい男！！！」と見ました。飼いならすには簡単な男です（笑）

そんな先輩から15年ぶりくらいに電話が来ました。

わざわざ実家に連絡して番号を聞き、当時、千葉県流山市にいた僕に電話をして来ました。

先輩「元気～？久しぶりだね～会いたいんだけど、どう？」

僕は嬉しかった。先に書いたように、豪快でカッコ良くていい先輩の印象だったからです。

僕「え？流山まで来てくれるんですか？ありがとうございます！！！もちろんです！！！」

ワクワクした気持ちで待ち合わせの場所に行きました。

なんでいきなり思い出してくれたんだろ～！嬉しいな〜！

約束の時間に行ったら、既に先輩はいました。ニコニコして手を上げました。

先輩「いや～久しぶりだね～ずっと会ってなかったじゃん…心配してたんだよ～」

身を乗り出して満面の笑顔です。

僕「お久しぶりです！」

とは言ったものの、第一声の挨拶で違和感を感じました。

「心配？？？」

アルバイト先で一緒だっただけで、そんな心配されるような関係性ではありません。シフトが合わないこともあり、バイト外での付き合いはありませんでした。

そして15年間、全く付き合いがない。僕も連絡するようなことがありませんでした。

少し挨拶が間違ったのかもしれません。僕はサラッと流しました。

先輩「どうしてた～？全然連絡もくれなかったじゃん。本当に心配してたよ～」

え？？？そもそも連絡を取り合う仲でしたっけ？そんなに心配なら、なぜ15年も経った今ですか？？？

やたら「心配してた」を連呼してきます。

先輩「今どうしてんのさ？」

僕「ホテルで働いてます。流山で一軒家借りて、付き合っている人と住んでます」

先輩「そっか～あの少年だった中和田がな〜。ホテル、いろいろ大変だろ～。彼女とは喧嘩しないでうまくやってる？」

ホテルの仕事？
楽しいですけど。

彼女と喧嘩？
何故、いきなり喧嘩しているが前提。

僕もまだ30歳と若く、違和感が徐々に苛々感に変わってきました。

15年ぶりに会って、いきなり心配。なぜ心配される生活が大前提なのでしょうか？

僕の15年間、何か知っていて心配するのでしょうか？

そんなに心配なら、なぜ15年もの間に連絡して来なかったのでしょうか？

先輩「仕事とか彼女とかさ～いろいろ悩むよね～人生ってツライよね〜今どんな悩みある？」

僕「悩みですか？ありませんね。毎日楽しいですよ。」
なんかつまらなくなってしまい、少々ぶっきら棒に答えたかもしれません。

先輩「あぁ…そう…悩まないって事は、中和田は成長する必要がもうないって事だ。ふ～ん…」

表情と空気が変わりました。先輩は少しイラついた空気になりました。
いったい何を言いたいのだろうか…

僕はもう目線を外し、テーブルにある薄いファミレス珈琲を口に運びました。
悩みなんて、探せばいくらでもあります。
でもこの人には言わないな〜。もう帰りたいな〜。

僕が悩みを話す時は、自分で散々に散々葛藤し、どうしても解決できなかった時。
そしてそれを相談する人は、極々限られた信頼できる人。まず、この先輩には絶対に言わない。