「透明を満みたす」 渡邉渚 著 

YouTubeで2025年1月29日発売という事で近くの本屋で最後の1冊をゲット。コンプライアンス(法令遵守)欠如のフジテレビから中居くんに献上されたとされる女子アナの50、000字を超えるエッセイと全身ヌードに近いグラビアということで老人は駆けつけた。

建物の前のスナップ写真は新潟の自宅だと思われる。現在は窓は 閉じられているが近々女性の権利の記念館として活用されるのではないかと思えてくる。写真集でまず驚いたのは生命を脅かされるショックによる精神障害PTSD等による1年以上の療養生活による衰えを全く感じさせない神がかったものを感じる。これらの美しい写真のすべては彼女の天性の才能や26歳という若さが躍動しており今後の活躍を感じさせて余りあるものであった。

幼稚園の頃から「枕草子」「平家物語」など暗記していたとはたまげた。さすがアナウンサーの母親の教育はハンパないと思った。幼少期からのエピソードで駄々をこね泣きわめく同世代の子どもを横目に我慢強く物分かりの良い子どもであったという。

この性格がそのまま大人に成長したことが今回の事件に大きく影響していると思えた。憲法で労働が義務であるから嫌であっても辛くても我慢して働いたと書かれている。コンプライアンス(法令遵守)欠如のフジテレビから献上され生命を脅かされるショックによる精神障害PTSD等による1年以上の療養生活に入るとは納得いかない。出来ることなら何の病気にもならず人生を壊されることなく過ごしたかったと書いてある。          

コンプライアンス(法令遵守)欠如のフジテレビには70人の組合員が400人に急増したと言われている。労働組合が賃金労働時間労働内容等を労働者使用者対等の立場で話し合うことになるので今回のような悲惨な女子アナ献上事件はなくなることを期待したい。更に会社員である女子アナが健康保険に加入していないのには驚いた。同意していないのに治療費を考えると示談書に署名せざるを得ない背景がよくわかった。

題名の「透明を満たす」は病気になって社会的孤立化し自分を見失い透明人間になったときに自分にとって何が幸せか何が大事なのかが見えるようになったということだった。

溢れる真っ赤な血をみて…少し快感を得た。…ほのぼのボロボロの皮膚に爪を立てかきまくった。…自分を殺したかった。こんな自分は要らないから…すべてを終わりにしたかった。…看護師さんに発見され死ねなかった。…そこからの数日間の記憶はほとんどない。と病気の怖しさを丁寧に綴ってある。こんなに美しくて仕事熱心で誠実な渡辺さんを退職させ加害者を放置する会社が存在するのが健全な社会だろうかと疑問が湧く。

読書評 「地球外生命を探る」  生命はどこでどのように生まれたのか      松井孝典 著                                                                                                                                                          2000年大西洋中央海嶺でアルカリ熱水噴出口が実際に発見されロストシティと名付けられた。天然のプロトン勾配として 生命誕生最有力場所候補だ。電子伝達系により細胞膜の内外に生じるH+濃度差をさし、ATP 合成の原動力になる。ここでは蛇紋岩化作用が起こっている。マントルを構成する橄欖石などの鉱物が水と反応して含水鉱物の蛇紋岩になる。橄欖石のFe2+がFe3+になる。 この時天然のプロトン勾配として大量の水素ガスが発生する。この熱水噴出口の構造は安定で10万年以上 存続していると考えられている。さらに岩石そのものがスポンジのようになって巨大な迷路のようにもなっているため触媒の表面をゆっくりと流れる。アミノ酸 脂肪酸 ヌクレオチドナルドなどの有機物を濃縮する働きもある。 生化学者 ニック・レーン らの研究グループがヌクレオチド まで作れるという実験を行っているとする。

染色糸DNAにアカムシの腐敗塩酸溶液を加えると足助染色体が出現し原始生命のように振る舞うとする仮説を証明するためにとりあげた本書は生命が誕生したプロセスの4段階のうち実験で確かめられるのは第1段階に過ぎない事からも生命誕生の解明の困難さがわかる。

第1段階がアミノ酸やヌクレオチドと呼ばれる小型の有機分子が作られる。      

第2段階 タンパク質や核酸のような大型分子が集まって構造化していく。

第3段階 区画された内部領域が油滴のようなものであれば 周囲とはとは異なる化学的性質を帯びる。  

第4段階 そういう 区画された構造は大型で複雑な分子を複製する能力が獲得されるまさに細胞という次世代に伝えていく仕組みが確立される。                                                                                                                   

   地球と瓜二つの岩石惑星は存在しない。 地球には5000種を超える鉱物が存在します。 鉱物の種類はまさに惑星の活動指標 そのもので地球と全く同じ 鉱物組成を持つ惑星を確率的に計算すると10の320乗分の1と非常に低くなる。宇宙広しといえども 地球に類似する存在は限りなくゼロに近く地球外での生命誕生は皆無という結論になる。

「永遠の今」 フジコ ヘミング 著

図書館のDVD コーナーで不思議な魅力に取り付け取り憑かれて再三借りて聞いていたので 22年度購入図書で目に留まって早速読んだ。  世界的な オペラ歌手 パヴァロッティでも舞台に出る時は 地獄のようだという 言葉を紹介しながら 舞台の厳しさが 綴られている。前日に眠れなくなって大失敗をしたり目や肌の色が違う異国人として太平洋戦争を経験し耳が聞こえなくなったりして苦難の連続。霊感で演奏することで 六十歳になって 200万枚を超える奇跡のカンパネラとなった。 父親がスウェーデン人のドイツ国籍でドイツ・フランス各地を点々とし40歳まで仕送りによる恵まれた留学生活をおくる。 母親の実家が大きな印刷工場でドイツ留学中に結婚して父親を伴って日本に帰国。父親は朝日イブニングニュースに漫画連載していたが戦争中で軍部の批判を浴び強制送還されてしまう。母親はピアノを教えることで 弟と私二人の子どもを育て上げた。 戦時中は外人と呼ばれて石をぶつけられたりするのに弟と堪えた。 ドイツでは代々続く自分の家は文化財として保護されるから壊して新しく 建てようとしてもダメ。嫌なら出て行けとなる。築100年になろうかと言う 古い家に ドイツのハイデルベルグに住んだこと 母が留学中に住んでいたベルリンの家に訪ねたことが印象深く思い出に残る。 古い建物は残すべきだ。太平洋戦争の頃 兵隊さんに恋をした。 名前も分からずそれっきり。 母親からはピアノ練習は8時間馬鹿だ下手だと厳しく叱られながら教わった。今になってみると馬鹿でも下手でもなかった。得意な絵画とともに家具・調度品や母親の写真が印象的なピアノ協奏曲として優しく響いてくる本であった。結局 演奏会は人生の全てをぶつけることで観客を感動させることがわかった。

「命の科学の最前線」    生きていることの不思議に挑む  

著者  チーム・パスカル  

自然界に約10万種類存在すると言われるタンパク質の構造とその研究は人類の宝としてプロテインデータバンク(PDB)は1970年代に設立された。誰でも無償で利用することができる。   2000年  7月に世界に5つしかないタンパク質データバンク国際研究機関の一つとして日本蛋白質構造データバンク設置された。設立を中心として進めた人物大阪大学名誉教授中村春木氏の取材を大越裕氏が執筆している。  

そのプロテインデータは 2021年で23億6000件ダウンロードが行われた。解析方法は X 線結晶解析   NMR (核磁気共鳴法)クライオ電子顕微鏡などが用いられる。

 人体を構成するタンパク質は6万種類 といわれるがそのうちの7割程度をカバーしている。 理研の富岳 に代表されるスーパーコンピュータによって複雑な自然現象をシミュレートして CG可視化する方法に加え 巨大 IT 企業Google 傘下のディープマインド社が発表したAI  (人工知能)アルファフォールド は約18万のタンパク質の構造データと照らし合わせることでタンパク質の構造予測できるようにした。

さらに分子動力学計算という計算方法は米理論化学者のカープラス 教授らのグループがネイチャーに発表し2013年の ノーベル化学賞を受賞している。 最近ではコンピューターで10億ステップに及ぶ分子動力学計算を行いタンパク質の動きをシュミレーションすることができるになったという。

読書評「メタバース」 さよならアトムの時代   著者   代表取締役 CEO 加藤直人

  著者が京都大学理学部で 宇宙論と量子物理論を研究してその後引きこもり生活を過ごしたと言う面白い経歴と折りからFacebook が  META に名称変更したり仮想通貨をLibre を発行すると発表してアメリカの議会で騒動になっており 興味を持った。

メタバースとは何か 。著者は自ら立ち上げた コンピューター上の仮想空間 ( クラスタ ー)の上で様々なアバターを纏った人々が商品販売をする社会生活をする社会になると考えている。いわゆるあのゴーグルをかぶったまま生活をするというのだ。若者の中にはゴーグルをかぶったまま眠ると修学旅行の雰囲気を感じるという報告まで載っている。

宇宙論の中に多数の世界が宇宙があるというのがあったと思うがそんな感じだ。

コンピューターの発達によって人物や建物が画面上に投影できるようになった。演奏会などでは 観客もアバターとして参加することになる。過去の演奏会に参加することはタイムカプセルを実現する表現になる不思議な感覚が芽生えると言う。そして仮想空間で知り合って結婚した夫婦もいると言う。若者の人気の渋谷の仮想空間は既に完成していて多くの商店が軒を連ねて本物の商品を売っていると言う。売買は仮想通貨が使われているという。

瞬時にアーティストが押し出される技術に目を丸くした。だらだらと時間ばかりかかる8ビットパソコンの順位を拾うの時の時間を思い起こしてしまう。ほんの数十年前だ。コンピューターの技術の断絶したかのような技術革新と飛躍的向上に驚くとともに  漫画やアニメで乗り遅れたおじいさんがまたもやアバターのメタバースでのりをくれようとしている。メタバースはスーパーコンピュータを駆使しシュミレートしている空想仮想空間だ とわかった。 

「スパコン富岳」後の日本 - 科学技術立国は復活できるか  

小林雅一 著

2022年11月11日中日新聞に一面トップに次世代半導体国産へ新会社と見出しが躍る。この本の復活はできるかに答えたかのように回路線幅2ナノメートル の半導体の開発その名称はラピダス Rapidus 。22年度第2次補正予算案には他の半導体事業の支援も含め 約1兆3000億円を計上したとある。復活に向けて 動き出した。

巨大 IT企業GAFAMが量子コンピューターを発表するなど高速処理速度のコンピューター競争が繰り広げられている中で日本のスパコン富岳が2020年6月の第55回世界スパコンの世界トップ500の5部門中4部門でトップを独占した。

スパコンの計算速度は リンパック  と呼ばれるベンチマークテストで測定され  それに基づく世界的順位はトップ500と呼ばれるリストで発表される。

  442ペタフロップ  ダントツの高スコアを叩き出した。

逃した1部門「Green500省電力性能」は日本AI開発ベンチャー プリファードネットワークス(PFN) 東京都が獲得した。

富岳は 理化学研究所 と富士通が共同開発した超高速プロセッサA 64 FX を搭載している。これは ARMアーキテクチャに従う汎用 CPU であると同時にベクトル演算(AI処理)もできるカスタムプロセッサーでもある。約87億個のトランジスタが集積されている。 この超高速プロセッサA 64 FX を米スパコンメーカー「クレイ社」が次世代スパコン開発に採用を決めたと報じられる。  

1980年代  産業の米と言われた半導体技術の優位性によって 日本の大手電機メーカーが半導体供給の上位10社のうち6社までが NEC や東芝日立製作所などの日本企業で占めた。89年には日本製の半導体は世界市場で53%のシェアを奪った。  

廉価で高品質のテレビや白物家電などの製造業は 世界中に輸出されて飛ぶように売れた。 鉄鋼や自動車 も同様だった。 ワシントン議事堂の前で 議会議員が東芝製のラジカセやテレビをハンマーで叩き壊すパフォーマンスを演じた。

アメリカの巨額の貿易赤字解消に向けた政府間の話し合いが持たれた。85年 Sia は   日本メーカーがダンピングを行っているとして アメリカ通商代表部 ustr に提訴した。 政府間協議の末86年9月 日米半導体協定が締結された。 

80年代における日米ハイテク摩擦中でもスパコンをめぐるニューヨークタイムズ の記事が紹介されている。米商務省とペンタゴン国防総省は MIT マサチューセッツ工科大学を説得してほぼ納入が決まっていた NEC スパコンから手を引かせた。   当時の曽根康弘首相はレーガン政権からの圧力にさらされ NTT などの関係公的団体にクレイ製スパコンを何台か買わせることになった。と生々しい。

日本政府から可能な限り外国製半導体のシェアを高めるようにという通達を受けた日本メーカーでは営業担当者が外国製半導体を顧客に売り込まざるを得なくなった。

窓際に追いやられた日本の技術者は自社と自社で培った最先端半導体技術を高い報酬と引き換えにサムソンなど韓国メーカーに提供していたと言われる。こうして半導体産業が急速に国際競争力を失っていった。

 世界のトップスパコンはぺタから エクサへの世代交代を迎えようとしている。

Gafam が  全世界に配置している数百万台のインテル の CPU X86系 24個コアを内蔵したサーバーから独自開発の AI 処理に最適化した自主開発 プロセッサに 切り替え始めた。2018年 Amazon が 独自プロセッサのグラビトンをAWS 用のクラウドサーバーに導入した。 Gafam の独自開発による スパコン競争が始まっている。

読書評 「Gafam VS 中国 BIG 4 」 大西康之 著 文藝春秋

世界のデジタル新興トップ企業の売上高は数100兆円である。 Google  Amazon  Facebook  Apple  Microsoft  その頭文字をとったGafamの創業者の物語が熱く語られる。

日本は戦後の荒廃を目覚ましい勢いで復興した。半導体 自動車  コンピューターなどは日米間の貿易摩擦となり打ちこわし運動などで表面化した。平和憲法の下で安保反対運動が盛り上がったり、貧困を解決するために共産主義&自由主義が盛んに議論された。バブルも経験した。東京1区画の土地の値段でニューヨーク・マンハッタン島 が買えると。トヨタ自動車の販売台数が世界一になった。しかし長者番付 トップ企業ではない。 数10兆円とはるかに離されて圏外20位以降でしかない。 豊かになったはずであるが 相変わらず 食べていないという子ども達の貧しさは 影を潜めていない。労働賃金の30年据え置きは先進国中でも断突ビリだ。  

鉄鋼王 アンドリューカーネギーの言葉 「富めるものほど社会へ還元を求められる」がアメリカ資本主義の精神として息づいており Microsoftゲイツ夫妻と投資家ウォーレンバフェット氏が「資産の半分以上慈善活動に寄付する」と言う啓蒙活動を始めたと言う。確かにアメリカ資本主義には食事時に支払うチップもそれに準ずる気がする。

中国では新興巨大企業が勃興している。

人権弾圧に敏感な欧米先進国には監視カメラが人権の壁として障害になるが中国では監視カメラが政府の支配下で至る所に設置されているという。 AI 技術向上のために自由に使われており政府の思惑に合致した思想調査はもちろん犯罪捜査にも成果を上げていると言う。自動運転技術にも利活用されその技術特許数はダントツで欧米先進国を寄せ付けない  

と言う。  

ハッと気付けば自由主義陣営と共産主義陣営の陣取り合戦は平和憲法そっちのけでウクライナの前線に向かっているようにも見える。 

読書評「生命はデジタルで できている」情報から見た新しい生命像 田口善弘 著

 2000年にヒトのゲノム解読が終了した にもかかわらず 解読されたのはコード DNA といわれるDNA全体の2%だけがRNAにコピーされてたんぱく質に変換されているにすぎない。非コード DNA 98%を占める大部分はジャンクDNAとして働きも何故存在するのかが疑問のままなにも解らず解読不能のまま放置されている。この解読の状況が コンピューターの世界で巨像だったIBM のソフトを技術者が逆アッセンブルと言う技術を使って解読しようとした当時の状況と似ていて、生命のゲノム謎にいどむ解読の方策に当てはめて生命はデジタルとよんだもの思われる。生命の謎が解明されたはずのポスト ゲノムの時代になって益々謎が増え、謎だらけで入口も出口も解らない暗黒大陸突入してしまったようだ。

著者が科学雑誌の編集委員の立場・知見からいくつかの方向性を示すトピックスが示されていて面白かった。転移RNA 73~93塩基より短い21~25塩基のマイクロRNAがタンパク質の変換を阻害するように働き、リプログラミング(細胞の初期化)働きを示す論文まで出始めている。

逆三角錐の形をした 転移RNA は 現在分子模型として詳細に描かれる。これがDNAの二重螺旋に張り付いて情報を読み出して出来上がったタンパク質が三次元でいろいろな構造をとることが明らかである。 タンパク質の立体構造は 組成を変えずに性質を変える魔法のツールとして働く。 その部分となるアミノ酸が親水性か疎水性かによって 折り畳まれる構造の変化は非常に複雑である。 電子のクーロン力による結合方法は原子核の周りを回る帯電した多数の電子の構造が量子力学の問題として解けていない。 しかし帯電したタンパク質が原子模型で描きうる状況にあり、構造模型として考えられるようになっている。 免疫 酵素として 抗体として さらに代謝物全ての構造 ゲノム機能解析のためのデータベース (KEGG) 定量解析がデータベースとして保存されるようになった。 その中でも 古くからあったエピジェネティクスという概念が メチル化 と言うDNA修飾 シトシン にメチル基がくっついて 5メチルシトシンとなることによって 化学結合が阻害される研究が進んでいる。 がん患者の 治療方法として 熱いまなざしが向けられている。 さらにヒストンが DNA を巻きつけて ヌクレオソームを作るがこの形が足助染色体のバネ構造 とそっくりで注目してきたが 活性化されることによって間隔が広がるという研究が注目を浴びていることが参考になった。

読書評「ポップス歌手の 耐えられない軽さ」   桑田佳祐 著   文藝春秋  

 忘備録 として始めた 読書評も終活期に入ってウイルス攻撃 などによりコンピューターが故障し 、機種Win11やソフトVoiceRepPro3への変更し、退場・引退を迫られるなかであがいている。  そんな時に図書館で題名にちょっと違和感を感じながら「ポップス歌手の 耐えられない軽さ」を手にした。カラオケ定番 津波 の作者桑田氏が文藝春秋の要請により書き1年数ヶ月の連載記事をまとめたものだ。読み始めるとまさかのポップス界に君臨する桑田氏が 簡素な街茅ヶ崎で映画 少年として11PM を見ながら 育ち、ストリート ミュージシャンのような学生時代を過ごし 軽快でダイナミックな 話に引きずり込まれた。読者はエンタメ業界などの別世界の住民である 作家の恋愛などは 普段目にすることもないし知ることもできない。そんな有名人の舞台裏が赤裸々に明かされている。 表紙の写真はグリーンの綺麗な海水に桑田氏がサーフィンに跨って遠くを眺めている。 背景の右端に烏帽子岩がそびえている。この美しい湘南の海がこの物語の舞台だ。鳳は何と言っても 1979年「江ノ島ジャパンジャム」だ。海外組のビーチボーイズはじめ錚々たるメンバーと共演し二日間で延べ65000人の観客が詰めかけた。横須賀・横田・座間の米軍基地から数千人の米兵たちが日本の水着姿の女の子を連れて来て乱痴気騒ぎの 盛り上がりだったと言う 。この連載がなされた 2020年 はベビーブーム世代の志村けんさんをコロナの蔓延で失ったがサンマさんとの草野球対決の場面では腹を抱えて笑った。演奏会が開催 できない中でライブ配信を成功させ世界中を勇気づけた。映画 「恋するシェイクスピア」を思い浮かべた。現代版「 恋する桑田佳祐」とすべきだと思う。 

mRNAワクチンの衝撃

原題:The Vaccine inside The Race to Conquer The COVID-19 Pandemic

著者 ジョー・ミラー エズレム・テュレジ(妻)& ウール・シャヒン(夫):ビオンテックス社(独 創業者)

2021年12月25日初版発行

2019年11月4日インフルエンザワクチン接種で脳出血を経験し感心を持った。 武漢から始まる新型コロナパンデミックをmRNAワクチンが”見事あっぱれに”制圧したこと。いち早く旧型ワクチンで優位に立った中国がロックダウンで現在も車や電化製品に支障をきたしていることからも新型ワクチンの威力の謎を知りたいと図書館で借りた。

エズレム・テュレジ(妻)& ウール・シャヒン(夫)創業のビオンテックス社(独)は2018年(米)ファイザーと提携するなどクローン技術で試作したmRNAワクチンは黒色腫などの免疫系癌治療薬で成果を上げて2019年10月以降ナスダックでの上場を果たした。

2012年にはアメリカ国立衛生研究所(NIH)のバーニークレアムから構造変化前設計の誤りによる免疫が強まりすぎる悲劇(サイトカンストーム)抗体依存性感染増強(ADE)が986番987番のアミノ酸が鍵になるなどの重要な情報が公開され知的財産権及機密保持にこだわらない話し合いが持てた。

2014年にはRNAを安定化させるための脂質設計(静脈注射)で世界初の臨床試験に成功している。

2020年には新型コロナmRNAワクチンの「ライト(光)スピード」プロジェクトがビオンテックス社内に立ち上がり

2020年12月2日mRNAワクチンBNT162b2は11ヶ月でイギリス医薬品医療品規制庁の承認を得た。ビオンテックス社が異例な速さと効果抜群の免疫力を誇るワクチンを開発できたのは積み上げた研究成果があったことに納得した。