還る | こころとからだを癒す茂原の医師のブログ

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あたまとこころとからだをテーマに
日常生活や診療での気づきを綴ります.

みなさん、こんばんは。

こころとからだを癒す

茂原(もばら)の医師 

永野 修です。

 

 

「そうか、僕たちはここに還ってくる

のか。」

 

先日、早朝に一人の患者さんをご自宅

で看取りました。たくさんのご家族に

囲まれながら、穏やかで、温かな最期

でした。

 

その患者さんとは決して長くはない診

療期間でありましたが、やはり患者さ

んを見送るということは、どうしても

寂しい気持ちが湧いてきてしまいま

す。そして、ちょうど1年前にも同じよ

うな感情が湧いてきていて、それをブ

ログに書いています。

 

「新たなステージに進む、その3」

 

「新たなステージに進む、その4」
https://ameblo.jp/osamu3150/entry-12690658910.html

 

その中で「寂しさ」について、この
ように心理学で学んだと記しています。

 

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寂しさとは「大切なものと離れている

と感じだときに出る感情」。それは、

以前に繋がっていた喜びをたくさん感

じていたから湧いてくるもの。

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そうなのですね。わずか1週間足らずの

診療期間であっても、僕はその患者さ

んと繋がっていたように感じていたの

でしょう。だから寂しくなってしまっ

たのでしょうね。

 

そして、その寂しさをどのように解消

して、その日の仕事を始めようかと考

えていた時にふと晴れた青空を見上げ

て思い浮かぶことがありました。

朝の7時、始業まで2時間近くある。

 

「そうだ、海へ行ってみよう」

 

その場から車で20分の距離にある九十

九里浜まで行って、太平洋を眺めてみ

たのです。

 

やはり、そこには青い空と広い太平

洋が目の前に広がっていて、その砂浜

で20分ほど、海辺を裸足で歩いてみた

り、眼を閉じで波の音を聞いてみた

り、頬で風を感じてみたり、過ごして

みたのですね。

 

そして、波の音を聞いていた時、以前

に思い浮かんだことを思い出したので

す。

 

=================

 

「この一定のリズムで聞こえてくる波

の音、そして同じように規則正しく寄

せては返す波の動きって、人間の体に

もそのようなものってあるだろう

か。」

 

「そうだ、それって、心臓の音や心臓

の動きだ。もしかすると呼吸もそうか

もしれないな。肺の動きと呼吸の

音。」

 

「そうか、そうなると、波の音、波の

動きは、自然(地球)の鼓動とか呼吸

とかになるのかもしれない」

 

「なるほど、今までも、「地球は生き

ている」なんて言葉は聞いたことがあ

るし、火山の爆発や地震などを経験す

ると、そんなふうに思っていたけれど

も、もっと身近でもっとそれが分かり

やすく感じられるものがここ(海)に

あるんだな」

 

そのような想いが湧いてきて、自分と

自然(地球)の繋がりがあることに気

がついたのですね。

 

それは、人も地球も共に生きているこ

とであり、どちらかといえば、人は

大きな自然(地球)の下で、生きてい

る、生かされているということである

こと。

 

これが、今回、海から五感(視覚、聴

覚、嗅覚、嗅覚、味覚)を通して感じ

取ったことなのです。

 

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「そうか、僕たちはここに還ってくる

のか。」


理屈抜きで、感覚的に思い浮かんだこ

とでした。そして、その直感はどこか

僕に安心感を与えてくれて、寂しさを

和らげてくれるものでした。

 

また寂しさが湧いてきたら、ここ

(海)に来ようっと。

 

最後まで読んでいただきありがとう

ございました。
 

あなたの明日が素晴らしい一日になり

ますように。

 

追記:

1年前の寂しさは、最終的に「僕たちは

土に還る」ということが腑に落ちて、

少しずつ和らいでいったのですね。

今回はそれとはまた別の形でしたけれ

ども、さらに深く納得できたように思

います(土に還ることもあれば、海に

還ることもある。それは、この世から

見送った大切な人は、いつでも自分の

傍に居てくれるということなのかもし

れません)。

 

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