みなさん、こんばんは。
こころとからだを癒す
茂原(もばら)の医師
永野 修です。
前回の続きです。
先日、訪問診療で新たな患者さんのご
自宅へ向かったところ、その患者さん
のご自宅の向かいのアパートが、22年
前に僕が住んでいた所だったのです。
それは、僕が社会人1年目(医師1年
目)の時に住んでいたアパートで、大
学病院の敷地を出て数百メートルの場
所にあって、その当時から22年経って
いても一目で分かるものでした。
「まさか、この場所に戻ってくると
は。22年ぶりかな、不思議なものだ
な。」
そんな想いから、この偶然の出来事か
らのメッセージを考えてみたくなった
のですね。
それは、脳神経外科医として働き始め
た自分が22年を経て、今度は脳神経外
科医から在宅医に変わって、この場所
に来たということ。
それについて、少し考えてみたら2つの
ことが思い浮かんできました。
1つ目は、原点回帰。
なぜなら医師としてのスタート地点に
戻ってきたのだから。そうだとした
ら、その22年前の当時はどんなことを
考えて働いていたのだろうか。そんな
ことを考えてみたら、直ぐに浮かんで
くることがありました。
それは、このように以前のブログに書
いていました。
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私は
知識も経験も技術も
不十分な研修医のころ
「こんな自分でも
患者さんにできることが
何かあるだろうか。」
と考え抜いた答えが
「話を聞くこと」
だったのです。
患者さんの話を聞くことだけは
医学的な知識も経験も技術も
要らないと思ったのですね。
=================
そうなのです。
「患者さんの話を聞くこと」
それが、僕の原点。
それを思い出しました。
そして、その後の経験から、
話をきくは
「聞く」でなくて
「聴く」である
ということが分かったのですね。
この「聞く」が「聴く」に変わったの
が、22年間の成長ということになるの
かもしれません。
そして、その「聴く」を医師として突
き詰めていった姿が、在宅医なのかも
しれません。なぜなら、患者さんのご
自宅へ訪問し、患者さんやご家族の想
いを聴いて、それに応えていくのが在
宅医療ですからね。
(「聞く」と「聴く」については、こ
れらのブログに書いていました。)
「支える」
https://ameblo.jp/osamu3150/entry-12511065771.html
「支えを強める」
https://ameblo.jp/osamu3150/entry-12513650076.html
そして、2つ目は、人生が一回りして、
二回り目が始まるということ。
それは、22年前から始まった自分の医
師人生が、ここで1周目を終えて、これ
から新しい2周目が始まるということの
ように思うのです。
なぜなら、この年度末で今の診療所で
の勤務を終えて、新たに生まれ故郷の
茂原市で訪問診療を立ち上げるのです
から。もしかすると、この出来事は
2周目のスタートを伝えたかったのかも
しれません。
加えて、このスタートは数年来の僕の
想いである「茂原の街を創ること」と
いう行動に繋がるのですから、やはり
こちらが伝えたかったことなのでしょ
うね。
なるほど、なるほど。
こうやって自分の大切な想いは巡って
いるのですね。
そして、もしかすると、また何年後、
もしくは何十年後に2周目が終わるって
3周目が始まるよって教えてくれる
出来事が待っているのかもしれません。
さて、その時はどんな3周目が始まる
のでしょうね。
最後まで読んでいただきありがとう
ございました。
追記:
先日、友人がこのように話していまし
た。「好きなことで、役に立つことが
できるって幸せなことなんだね」
なるほど、なるほど。
それなら自分は何だろうか?と考えて
みたら、好きなことが2つありまし
た。それは「話を聴くこと」と「医学
を学び実践すること」。
在宅医って僕にとっての幸せなのかも
しれませんね。
あなたの明日が
素晴らしい一日になりますように。
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