みなさん、こんばんは。
こころとからだを癒す
茂原(もばら)の医師
永野 修です。
前回の続きです。
僕は、4月から訪問診療に携わるように
なり、今までの脳神経外科診療とは少
し距離を取るようになりました。
そのような立場で、改めて病院という
場所を見つめてみると、こう思ったの
です。
患者さんの病気を治すことを目的とし
た病院という場で働く医師というもの
は、患者さんの命という大きな責任を
背負って診療をしているのだ。
そして、そんな仕事を自分は20年以上
も続けてきたのだなと。
そんな時に、この言葉が浮かんできた
のです。
「まだまだ」と「よし」
それは、この本に掲載されていた文章
なのです(僕は、3月にこの本を購入し
て、1日1話ずつ読むことを続けている
のです)。
「1日1話、読めば心が熱くなる365人の
仕事の教科書」
その中で、三千院門跡門主(現、秦門
庵住職) 堀澤祖門さんの言葉でこの
ようにありました。
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「まだまだ」と「よし」
私は70年近く行を続けてきたわけだ
けど、行そのものには終わりはない。
ただね、終わりはないけれども、いつ
までも「まだまだ」じゃダメ。不安感
で覆われてしまうからね。それを断ち
切るにはどこかで「よし」という気持
ちを持たないといけない。「よし」と
いうことは終わりじゃなくて、自分で
納得してまた新たに進んでいくという
こと。進行形と、ゴールに既に着いて
いるということは同時なの。
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なるほど、なるほど。
堀澤老師は仏教の修行について話をさ
れていたけれども、もしかすると僕ら
の仕事も同じなのかもしれない。
命に関わる診療をしている医師には、
100%治癒するという治療法がみつから
ないうちは、これが完成形だというこ
とにはならず、それは、やはり終わり
がないものと言えるのであろう。
ただ、だからと言って、何十年経って
も「まだまだ」ではなくて、どこかで
自分の診療を「よし」と認めてもよい
ということなのかもしれない。
そう考えると、今までの僕はいつも
「まだまだ」と考えていたけれども、
今の自分においては、脳神経外科の診
療を「よし」として納得した上で、次
の新たなゴール「訪問診療」に進んで
いく、そんなふうに気持ちを切り替え
ても良いのかもしれません。
なるほど、どうやら僕は3月末で、脳神
経外科に区切りをつけていたように思
っていましたけれども、その後も外来
診療を続けていると「まだまだ」とい
う気持ちも出て来たり、そうすると、
新たなゴールに気持ちを全て向けられ
ていないように思えていたり、どこか
モヤモヤした気持ちを抱えていたみた
いです。
やはり、先達の言葉って自分のこころ
の霞をクリアーにしてくれるものです
ね。今回の堀澤老師の言葉で気持ちの
整理ができたように感じています。
さて、みなさんの「まだまだ」と
「よし」はどんなことですか。
最後まで読んでいただきありがとう
ございました。
あなたの明日が
素晴らしい一日になりますように。
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