みなさん、こんばんは。
こころとからだを癒す
茂原(もばら)の医師
永野 修です。
「やっぱり、医学っておもしろいんだな」
僕は、先月から日本プライマリ・ケア
連合学会が主催する総合医育成プログ
ラムを受講するようになり、先日それ
の3回目、4回目の講義があったので
す。
そして、3回目は「小児科」、4回目は
「仕事の教え方」でした(このプログ
ラムでは、総合医は医療チームを形成
して活動するため、その診療を円滑に
するような内容も講義に含まれていま
す。いわゆるリーダーシップ、チーム
形成、人材育成、業務改善、マネジメ
ントなどについてですね)。
さて、小児科について学ぶなんて、
もう何年振りでしょうか。医師になって
3年目に脳神経外科医として1年間だけ
こども病院に勤務しておりましたけれども、
それ以外では、ガンマナイフ治療で脳
腫瘍の子どもを年間数名治療するもの
の、それ以外に小児を診療することは
ほとんどないといってもよいかと思い
ます。
ただ元来子どもが好きですので、久し
ぶりに小児科を学べることは楽しみだ
ったのですね。しかも、1日6時間の講
義でどのようにポイントを押さえて教
えてくれるのか、それにも興味があり
ました(小児といっても、生まれたば
かりの赤ちゃんから中学生まで、その
身体の違いを考えると、とても幅広い
ものですからね)。
さて、その小児科の講義は、久しぶり
に学べる喜びを感じさせてくれるもの
でした。それは、いわゆる小児特有の
病気を学ぶというよりも、外来診療で
良く見かけるものの、小児科医として
も注意をして診察しなければいけない
3つの症状(発熱、下痢、けいれん)に
焦点をあてて、その症状に関連する疾
患を学ぶものでした。
例えば、
=================
男児、発熱
金曜日の夕方から発熱。比較的元気だ
ったので様子を見ていたが、日曜日の
夕方になっても熱が下がらず、心配に
なったので預かっていた祖父母がいつ
も自分たちが受診している、この病院
に連れてきた。
さて、こんな子が来たときにどうしま
しょう?
・今はご自分の施設の場合、どうして
いますか?
・医者として何が不安ですか?
・診察をする前に、小児で他に必要な
情報は何ですか?
=================
このような問いに対して、5名程度のグ
ループに分かれてディスカッションす
るワークがありました(こんなことも
オンラインで容易にできてしまうので
すから便利になりましたね)。
この例では3つポイントがありました。
1つは男児の年齢が示されていないこ
と、2つ目は3日間発熱が続いているこ
こと、3つ目は普段一緒に暮らしていな
い祖父母が病院に連れてきているこ
と。
詳細は省きますけれども、僕が関心を
持っていたのは、1つ目の年齢でした。
小児科を専門としていない僕は、何歳
までであったら安心して診察ができる
のか、例えば、生まれたばかりの新生
児はどうなのだろうか。そういった心
配な点を他の医師と話したり、小児科
医の見解が聞けたり、とても勉強にな
りました。
(生後3ヶ月(~6ヶ月)未満であれば
すぐに小児科医へ紹介でよいとのこ
と。それと明らかにぐったりであれば
直ぐに小児科へ紹介でよいし、治療が
必要な疾患と診断できれば小児科へ紹
介してもよいとのことでした。
逆に小児科医としては、子どもだから
というだけで、直ぐに小児科の受診を
勧めるのではなくて、少しでも診察し
てもらえたら、それだけでも嬉しいと
話していました。)
なるほど、なるほど、でした。
そして、小児科ではない他の医師と自
分を比較すると、僕はこども病院で1年
間勤務した経験があって、さらに脳神
経外科医としてけいれん発作を診察し
ていることから、小児診療について
は、比較的抵抗が少ないのだなと改め
て自分の特性が分かったように思いま
す。
やはり医学を学ぶことは僕にとって好
きなことなのですね。それが良く分か
りました。これからの講義でどのよう
なことが学べるのかますます楽しみに
なってきました。
最後まで読んで頂きありがとう
ございました。
あなたの明日が
素晴らしい一日になりますように。
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