アルゼンチン/ クリスティーナ副大統領暗殺未遂 ‼️ | スペイン好きですか?

アルゼンチン/ クリスティーナ副大統領暗殺未遂 ‼️

9月2日(金曜日)

 

 安倍元総理が遊説中に凶弾に倒れたことは記憶に新しいですが、今日、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、元同国大統領のクリスティーナ・フェルナンデス副大統領(69)の暗殺未遂事件が発生しました。スペインでも大きく報道されています。安部さんのように遊説中ではありませんでしたが、多くの支持者に取り囲まれた状況でしたので、誰でも簡単に彼女に近寄ることは可能で、実際に犯人(容疑者)は至近距離、というより副大統領から50cm位のところまで接近、頭部に銃口を向け引き金を引いています。幸い、拳銃は不発で大事には至りませんでしたが、空砲ではなく実弾5発が装填されていました。まさに奇跡中の奇跡、もし発射されていれば確実に死に至ったと思います。犯人はその場で取り押さえられています。

 背後関係は現時点では明らかにされていませんが、私は、最初の一報に接したとき、現在、アルゼンチンではクリスティーナ副大統領の不正問題で、彼女を法廷で裁き、刑務所送りにしようとする動きが活発化している時期ですので、義憤に燃えた国民の1人がと思いましたが、どうやらそうでもないようです。というのも、犯人は隣国のブラジル人男性だそうですので、常識的には他国の事に義憤を感じることはないと思うからです。

 単なる個人的な想像ですが、やはり、彼女の政敵、反対派の仕業で、サスペンスドラマ的に言えば、隣国人のスナイパー(狙撃手)を雇って、という安易な考えになってしまいます。ただ、もし、本物の殺し屋なら、自殺行為とも言える至近距離まで近付くことはないでしょうし、拳銃が不発という初歩的なミスは絶対に犯さないと思います。

  真相はどうなのか、1日も早い究明が待たれます。

 安部さんの事件では、警備不備の責任を取って警察庁長官と県警本部長が辞任していますが、今回もやはり、遊説や支持者の集まりという特殊なケースでは、要人の警備の難しさが浮き彫りになりました。安部さんは元総理というお立場でしたが、クリスティーナ氏は現職の副大統領ですから尚更の感じがします。

 同じ日に、南米のチリでは、事実関係は分かりませんが、現職大統領の実弟が襲われるという事件も起きていますし、ペルーでも左翼政権の大統領に対する国民の不満が鬱積しており、いつ何事が起きてもおかしくない状態にあります。

 

 (終り)