緊迫する台湾情勢 ⁉️ | スペイン好きですか?

緊迫する台湾情勢 ⁉️

8月2日(火曜日)

 

 猛暑の中でしたが、次回の「スペイン広報」の掲載記事に関する情報交換を兼ね、日西商業会議所の幹部ら4人といつもの中華料理店での会食に出掛けました。昨日も昼食は隣村の中華レストランでしたので、2日連続という事になりますが、暑い時に熱々の中華スープを啜るのも乙なものです。

 

 今日も国営のニュース専門チャンネル「24h」は、国内では猛暑の関連、海外の出来事については、アフガニスタンでの米軍によるテロ集団「アル・カイーダ」の最高幹部アル・サワヒリの殺害や、ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問を大きく伝えています。後者については、いつもの通りで中国の報道官は、"アメリカはこの結果に対する重大な責任を負う" と強気の発言で、軍事的な選択も匂わせていますが、それはないと思います。

 スペインでは、ペロシ議長の訪台を電撃的(予定になかった)としていますが、決定ではなかったにしろ、日本のメディアでは現実的と見て、台湾有事の可能性にも触れていました。個人的な見方ですが、ペロシさんが政府の要人ならともかく、米下院の議長ですから、そんなにピリピリする必要はないと思うのですが、彼らにとっては最大級の侮辱なんでしょう。

 アメリカ側も偶発的な衝突を危惧し、万が一に備え空母を含む艦船を台湾海域に展開していますが、先述の通り、中国側の実力行使はないでしょう。北朝鮮の姿勢と同様に"痩せ犬の遠吠え"よろしく、キャンキャン吠えている間は攻撃はしません。最近でも、中国軍が台湾海峡で実弾発射訓練を行ったとか、ウイグル地区の基地に日本の自衛隊機と同じ型の飛行機の模型を並べ、爆撃の訓練をしたとかと報じられていますが、このように、外部に知らせるというのは単なる威嚇であって、本当に攻撃を考えているなら情報を外に漏らす事は考えられません。

 とは言え、兵士が1人亡くなっただけで大騒ぎになるアメリカと、兵士が何人死んだって人権など歯牙にも掛けない中国ですから、部分的な戦闘なら起こす可能性はあります。

 

 以前、故石原慎太郎さんが、核戦争ではなく部分的な戦闘ではアメリカは中国に勝てない、と発言し、その心は?と聞かれると、先の人権論を例え話にしていました。また、全面的な核戦争に突入すると、億単位での死者が出ると予想されますが、中国は、アメリカ側は3億人が亡くなれば全滅だが、中国にはまだ10億人が残っている、と豪語していましたから、他の要因はともかく、犠牲者の多い少ないだけで米中戦争を回避する考えは中国側には無いと思います。断るまでもありませんが、全て私見によるものです。

 

  ところで、ペロシ議長の到着の様子を台湾外交部提供の動画で見ていましたが、儀礼を重んじる台湾らしからぬお粗末な出迎え方でしたね。

 早朝の着陸だったようですが、外はまだ真っ暗、政府専用機が着陸してから、関係者の出迎えまでの映像でしたが、当然ながら画面は暗く、ペロシ議長がタラップを降りてくる姿はヨボヨボとしており、出迎えの連中も要領が悪くモタモタ感が半端ではありませんでした。それにしても、どうしてこんな早朝に着陸する必要があったのでしょうかね。

 

(終り)