大間のマグロ初値 スペインでも報道!! | スペイン好きですか?

大間のマグロ初値 スペインでも報道!!

1月5日

 

 今日もマドリードは快晴の1日となりましたが、朝、近所のカフェに下り、朝食をとった以外は、全く外には出ず、典型的な何もしない土曜日となりました。 

 

 ネットやテレビでは、今日も様々なニュースが流れましたが、スペインでも日本でも、矢張り、私の目を惹いたのは、恒例の東京市場、今年からは築地から移転した豊洲に替わりましたが、大間のマグロの初セリの値段でした。

 新市場ですので、ご祝儀相場と相まって、昨年の築地最後の初セリ価格、3645万円を超えることは誰もが予測したでしょうが、3億3360万円とは恐れ入りました。

 

 

3億3360万円の大間のマグロ(Cinco Dias) 

 

 1昨年まで、6年連続で初セリ最高価格で落札していた寿司チェーン「すしざんまい」を運営する会社が、昨年の雪辱を果たした形になりました。重さ278㎏の本マグロですが、1キロ当たりでも120万円と、史上最高値だそうです。

 スペインでは、経済紙「シンコ・ディアス」が画像つきで、事実関係を大きく報道しています。

 この記事に対し、多くのツイッターが寄せられ、その全てが、どんなに考えても採算が合わないとか、100gで980ユーロ(約12万円)もするマグロが、寿司屋で出される時はどんな値段になっているのだろうか、という率直な驚き、正直な疑問を投げ掛けています。

 

 大間のマグロの初セリ価格については、2013年、当時の最高額だった1億5540万円で、今回と同じ「すしざんまい」が落札した時にもアップしたように記憶していますが、この額は、完全に話題づくり、宣伝効果を狙ったもので、マグロそのものの値でないことは確かです。

 落札業者の目論みどおり、CMは絶対に流さない天下のNHKをはじめ、テレビやインターネット、無数の日刊紙などで大々的に報道されました。合わせてどれだけの時間になるか分かりませんが、テレビのスポット契約なら、どれくらいの宣伝費に相当するでしょうか。しかも、商品の宣伝ではなく、ニュースとして報じられるのですから、その効果は計り知れません。

 それにしても、2013年の時は222kgでしたが、今年はそれよりも大きい278㎏とはいえ、異常な値段である事には違いありません。

 

 随分と昔、私の友人(日本人)がジブラルタル海峡で畜養という、養殖とは別個の方法で本マグロを育て、日本に出荷する事業を営んでいたのですが、年末年始の築地市場の、300㎏超級の赤マグロ(日本では本マグロの皮の色からクロマグロと呼びますが、スペインは、その身の色から赤マグロ(Atun Rojo)といいます)の値段が公表され、地元紙では、"ポルシェよりも高いマグロ"と報道され大きな話題となり、友人の会社は、その後の商売がやりづらくて仕方がないと漏らしていた事が思い出されます。