チェイサー | 元レンタルビデオ屋店長の映画感想

元レンタルビデオ屋店長の映画感想

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デビュー作にして韓国の映画賞を席巻し、すぐさまハリウッドでのリメイクも決定した驚異の新人ナ・ホンジン監督による衝撃のクライム・サスペンス。風俗店を経営する元刑事と連続猟奇殺人犯との緊迫の攻防を、巧妙な脚本とパワフルかつスピーディな演出でスリリングに描き出す。主演は「ヨコヅナ・マドンナ」のキム・ユンソクと「絶対の愛」のハ・ジョンウ、共演に「連理の枝」のソ・ヨンヒ。
 デリヘルを経営している元刑事のジュンホは、店の女の子たちが相次いで失踪する事態に見舞われていた。やがて最後に会ったと思われる客の電話番号が同じ事に気づくジュンホ。そして、その番号は直前に送り出したデリヘル嬢ミジンの客とも一致していた。ほどなくミジンとの連絡が取れなくなり、心配したジュンホはミジンの行方を追う。すると、通りで不審な男と遭遇する。そして、男が問題の電話番号の持ち主であることを突き止めたジュンホは、格闘の末に男を捕縛、2人はそのまま駆けつけた警官に連行されていくのだが…。


この映画の元は「韓国史上最悪の食人殺人鬼」「機械人間」と言われたユ・ヨンチョルによる猟奇殺人事件。21人を殺害(のちに31人と供述)20人殺害で2006年に死刑確定。婚姻歴があり、息子も一人いた。逮捕当時は11歳。(詳しく知りたい方は、“ユ・ヨンチョル”で検索すると出てきます。)


事実よりも、かなり脚色を加えて事件をベースにしただけのようである。「誰も知らない」のように事実をベースにした映画の中では素晴らしい出来。カメラアングルの良さ(ココが一番巧い!)スピード感がある演出は、クライム・サスペンスでは一級品。新人監督らしからぬセンスの良さだ。韓国特有の重ぐるしい作品の中に、ある種のユーモアも入っている。

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面白いんだけど、こうしたいという監督の意図が強くてやってしまったんだろうと思われる、ラストの殺人。あれはどう考えてもおかしい。演出重視より、脚本段階で修正して欲しかったな。


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