- 小さな悪の華
- ¥3,730
- アンヌとロール、黒髪とブロンドの可愛らしい15歳の少女。厳しい寄宿学校を舞台に、ボードアールの「悪の華」を耽溺し、悪の限りをつくす美しい少女―その早熟な嗜好が放つ残酷な悪のきらめきは、思春期の悲しい叛逆の華だった。既成の思想と道徳を形成させようとする修道院の教育、何不自由ない家庭、そして平凡な世間。自分をとりまく外界に侮蔑しか感じない思春期の少女たち。若い肉体に脈打つ反逆の精神は、淫らな告白と巧みな嘘、盗み、放火、果ては年上の男を誘惑し、強姦騒ぎの末の殺人へとエスカレートして行く…。
内容があまりの反宗教的反道徳的な為、フランス本国では全面的に上映禁止、イタリアやイギリスには輸出禁止、当時公開されたのは日本とアメリカだけだった禁断の少女映画。思春期の少女の不安定な生と死をテーマにした『エコール』『ヴァージン・スーサイズ』『ひなぎく』と並ぶ、妖しくも美しい少女映画の傑作。物語のモチーフは、ピータ・ジャクソンも第51回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した『乙女の祈り』で描いたアン・ベリーによる実際の殺人事件とされている。 バウシアターでリバイバルされ。2/20にDVD化。
ニュージーランドでおきた実際の事件を元にした作品。「乙女の祈り」もこの事件を元に描いています。
カオスに満ちていますね~。無邪気にキャハハハ笑いながら悪の所業をする様はゾッとする。しかし我に返り、自分がした事の罪を嘆く場面もあり、少女の不安定な心を反映していたりもする。あることがきっかけで次第に追い込まれ、驚愕のラストは、文字通り“永遠の少女”になってしまう。悪の限りをつくす美しい少女。。いや美しくはない。美しくはないけれど、そこら辺にいそうな子なので逆にリアルだ。(にしても15歳の子が裸にされ、犯されそうになる場面はリアル過ぎで嫌だ。)多分、本当の歳はもっと若いんではなかろうか。
「永遠にサタンに身をささげる。我の主となるサタンよ、我を邪悪に導きたまえ。死を迎えるときは、その胸に抱きたまえ。」