目下爆上げ中の日経平均。日経平均を日本株全体の実態を示す代表的な指標ではないと言ったら、たぶん9割の人は信じないだろう。
本来、日本株市場全体の動きを見るのであれば、時価総額加重型のTOPIXの方が適している。一方で、日経平均は知名度が高く、ニュースでも大きく取り上げられるため、市場全体の印象を左右しやすい指数である。
しかし、日経平均には大きな問題がある。日経平均は、構成銘柄の選定方法や株価平均型という算出方法の影響により、一部の指数寄与度の高い銘柄の値動きに大きく左右されるからだ。
たとえば、ファーストリテイリング、アドバンテスト、ソフトバンクグループのような銘柄は、日経平均への影響度が非常に大きい。
この問題は、トヨタ自動車とファーストリテイリングを比較すると分かりやすい。
| 銘柄 | 株価 | 時価総額 |
|---|---|---|
| トヨタ自動車 | 2,913円 | 約46.0兆円 |
| ファーストリテイリング | 75,000円 | 約23.9兆円 |
2026年5月8日時点で、トヨタ自動車の株価は2,913円、時価総額は約46.0兆円である。一方、ファーストリテイリングの株価は75,000円、時価総額は約23.9兆円である。
つまり、時価総額ではトヨタがファーストリテイリングの約1.9倍ある。それにもかかわらず、株価だけを見ると、ファーストリテイリングはトヨタの約25.7倍もある。
ここに、日経平均の歪みが表れている。企業価値という観点ではトヨタの方がはるかに大きいにもかかわらず、日経平均のような株価平均型の指数では、株価水準の高いファーストリテイリングの方が指数に大きな影響を与えやすい構造になっているからだ。
実際、2026年5月8日の日経平均のウェイト上位を見ると、ファーストリテイリングは9.62%で2位に入っている。一方、トヨタは上位10銘柄に入っていない。10位のイビデンが1.66%で、トヨタはわずか0.78%だ。
2026年5月7日時点では、日経平均のウェイト上位はアドバンテスト14.33%、ファーストリテイリング12.01%、東京エレクトロン9.81%、ソフトバンクグループ8.42%となっている。上位数銘柄だけで指数全体に大きな影響を与えていることが分かる。
日本株市場全体を見るのであれば、時価総額加重型のTOPIXの方が自然である。日経平均は、あくまで特定の225銘柄を株価平均型で算出した恣意的な指数にすぎない。
TOPIX、S&P500やNASDAQは時価総額加重平均型だ。業績の悪い会社の株価は下がり、時価総額が相対的に低くなるので指数からは除外され、指数の健全性は維持される。
日経平均はまさに「砂上の楼閣」のような指数だと思う。
最後に蛇足だが、パピーは、長期投資ではTOPIX、S&P500、NSADAQ、AI・半導体、エネルギー、インフラ、高配当銘柄がいいと思う。