大阪くらしの今昔館の特別展へ
船場花嫁物語Ⅱ
2月12日(月・祝)まで開催中です。
写真撮影OKでした
船場の商家 廣野家の花嫁衣裳が紹介されています。
昭和14年、船場の商家 廣野家の長女カツさんの嫁入り道具の目録です
展示されていた写真です。
すごい着物、帯の量ですね
↓
以下、特別展の案内文より抜粋
江戸時代、経済の中心地として栄えた大坂では、豪商のあいだで、武家の婚姻儀礼に倣った格式ある華やかな婚礼が行われていました。
船場の商家では、娘が嫁ぎ先で不自由することが無いように、一生分の着物や装身具類、生活道具などを調え、その内容を書き上げた荷物目録を添えて婚家へと送り出しました。
贅を尽くした嫁入り道具は、娘への財産分けであったといいます。
一方、婚家では嫁入り道具を納める蔵を建てて花嫁を迎えました。
蔵を建てる財力を持たなければ、船場の商家から嫁を迎える資格が無いとされていました。
婚礼は、結納に始まり、嫁入り道具の荷物送り、道具を披露する荷飾り、祝言、披露宴と続く一大イベントでした。
船場商家の盛大で華やかな婚礼の伝統は、昭和戦前期まで受け継がれました。
本展は、平成28年に開催した「船場花嫁物語」のパートⅡとして、船場の商家・廣野家が昭和14年に調えた嫁入り道具の中から着物を中心にご紹介します。
「はんなり」とした婚礼衣装や「こうと」な日常着の数々に船場商家の好みと美意識を見出すことができます。
「はんなり」とは、明るくすっきりとして美しいこと。
「こうとな」は、地味であっても上品な様子。
いずれも京ことばで、着物の色合いや柄を形容するときに使うそうです
素晴らし手仕事の着物です
そして、いよいよ婚礼衣装
花嫁が披露宴で着用した色直しの振袖です。
おめでたい文様がたくさん描かれています
こちらは式で着用された黒地の振袖です。
帯も豪華で美しい
カツさんの婚礼後、戦時下では贅沢な花嫁衣裳をつくれなくなり、この花嫁衣装は親族の婚礼で幾度となく袖を通されたそうです。
写真展示がありましたが、10年前にカツさんのお孫さんがご結婚されたとき、このお着物でした
大切に受け継がれていますね。
もはや伝統工芸品の数々ですねぇ
他にも帯やバッグなどの展示もありました。
どれもよい状態で保存されています。
昭和初期の船場商家の美しい花嫁衣裳や嫁入り道具を垣間見ることができるよい機会でした