行政書士おさくの部屋

行政書士おさくの部屋

東京品川の行政書士。自動車、会社設立・起業と事業運営支援、遺言相続専門。これまでクルマ畑一筋で会社もやってます。

ほぼすべて「村」は車庫証明が必要ない。

 

あ、そう。知ってる知ってる。そりゃ楽だよね。

 

となるのだが、たまにそれが原因で苦悶することがある。

 

例えば、

 

会社の出張所を村に作った。

 

単身赴任で半年ほど村に住むことになった。

 

など。

 

後者の場合、例えば様々な事情で住民票を移せないケースがある。

 

子供の教育の絡みとか、親の介護の関係とか、借り入れとか、その理由は様々。

 

かといって正直に大原則どおり、すべての住所変更の手続きをするとなると、そりゃもう負担が大きい。

 

法では、居住の実態と住民票は一致していることが原則、それに基づいて制度設計されている。

 

実態に沿わせるため、行政上こんな場合は、住所ではなく「居所」と定義して扱ってはいるのだけど。

 

ごくまれに、その居所に住んでいることを証明する必要が出てくる場合がある。

 

そう。

 

クルマね。

 

どうせ半年とか1年で戻ってくるのだから、ということでそのままにしてしまうことも理解できる。

 

ワタシも昔、単身赴任で苦労したことがあったからね。

 

そんな人が大多数。それが実態、実情よ。

 

でも、それを許さない環境の人もいる。

 

ここんとこのコロナのこともそうだし、お仕事柄、ね。

 

車検証の所有者、使用者欄の住所はあくまでも住民票住所(=印鑑証明住所)ベースなので、こんなケースでは居所を「使用の本拠」欄に記入して登録するわけだが。

 

その車検証の使用の本拠欄を使用者欄と異なる登録をする際には「公的機関発行の」住所証明物という裏付けを添付することが必要。

 

一般的には「車庫証明」の使用の本拠が裏付けとして使われる。発行元の警察が「公的機関」だから、登録の要件に合致するわけだ。

 

そしてこの、住所と居所が異なる場合の車庫証明申請の際の、使用の本拠の住所の裏付けには「消印付き郵便物を添付する」という手段が用意されている。

 

これにもいろいろと要件やローカルルールはあるのだけど、これは比較的ハードルは高くない。

 

「そもそも、住んでいないのならそこに郵便は届かないだろ」

 

「そのうえで現地調査を行ってちゃんと住んでいるかどうかも警察が確認するぞ」

 

ってことで事実を担保する。

 

非常に助かる。

 

でもこれが、車庫証明が不要な地域ならどうする。

 

裏付けてくれる公的機関がないぞ。

 

こんなとき、車検証を作る際に「名義人名と本拠住所が記載されている公共料金の領収書」というものが使える。使えるというか、一般的にはこの代わりに車庫証明を代用しているといった方が正確か。

 

電気、ガス、上下水道、固定電話。

 

でもこれにも落とし穴があって、

 

このケータイの時代、固定電話はほぼない。あってもひかり電話は請求領収に電話番号の記載がないからNGとか、NTT、KDDI以外はダメとか。いちいち事前確認しないとならんし、危険なのでワタシは使わないようにしている。

 

ガスは地域によってはプロパンで民間(小さいガス屋さん)、ってとこもある。これもNG。

 

電気は、今は新興系電力会社も出てきてる。これもNG。

 

下水道は都市部じゃないと整備されてない。水道は、村だと井戸水ってところも多いww

 

あとは公共料金をクレジットカード決済していると領収書がもらえなかったり、もらえても発行が数か月後だったり、別に申請して発行してもらうとか。

 

現状、そんな証明となるモノがどんどん減っているのが実情。

 

 

今回ハマったのは、「村に引っ越してまだ間もないお客様」。

 

なんの領収書も出てこない・・・

 

結論から言うと、領収書が発行されるまで登録を待った。

 

 

住民票以外で、そこに住んでいることを証明するってのは難しいんだな。

 

極論、住民票だって実態を現しているわけではないことになるのに。

 

登録官に対し「いやいや、本当に住んでるから見に行ってみてよ!」なんて言える訳もないしww

 

となると、居住の実態を証明するってのは一体何なのだろうね。

 

住民票だろうが公共料金だろうが、実態を書類で証明するってのはそもそも無理筋なんだよね。

 

 

車庫証明の本拠の住所証明は消印付き郵便物でもOKなのに。

 

軽自動車なんて何もいらないのにww

 

クルマは属人なのか?属地なのか?

 

行政の不条理を感じたのです。

 

 

ちなみに前者「村に会社の出張所を作った」の場合、

 

出張所を支店登記する

 

公共料金領収書

 

自治体発行の営業証明(所在証明とか、課税事業所住所証明とか、呼称は自治体によって様々。その仕組み自体がないところもある)

 

のいずれか。法人でなく個人事業の場合は、そこを事業地としてある確定申告書の控えでもOK。探せばまだあるかもしれないな。

 

 

いずれにしても実態があるにもかかわらず、引っ越したばかり、出張所を開設したばかりだとクルマを登録できない、ってのはおかしいよね。

 

実態を証明する、事実を証明する。

 

いくら自分で、

 

「ここに住んでいます」「ここに出張所あります」

 

って叫んでもダメで。

 

客観性がどのくらいあるか。

 

もうきりがない。だから書類。書類でも100%ではないけど、提出を義務付けておいてもしそれが不実であったら、故意ってことにできるじゃん?

 

みたいな制度設計なのかな。

 

例えは悪いけど、生き物が死んじゃって、

 

「心臓は止まってるけどまだ死んでるかどうか分からんぞ」

 

「心停止、呼吸停止、脳波も止まったら確定だが、脳波計がないぞ」

 

「それじゃ認められない。数日経って、腐敗が始まったら死んだと認めよう」

 

的なww

 

こんなことにならんように、医者の判断で確定できるようになっている。

 

これは書類でどうにもならないからね。

 

そう考えると書類とか証明書ってのは負担を減らすためのもの。

 

そのために必死に書類をかき集めてるとも言えるね。

 

楽をするための書類集めが逆に負担になることもある、という話ってことか。

 

 

これは先月末のこと。販社の担当者さんと一緒に四方八方、手を尽くしたのよww

 

現地の登録官にいろいろ相談したり、村を管轄する警察署に「車庫不要地域だけど証明してもらえんかね?」とかww

 

んで万策尽きた。

 

 

まあワタシにとっては、こう悶絶する案件は結構楽しいし勉強になる。

 

でも販社さんやエンドユーザーさんはそんなこと関係なくイライラ、プンプン。アタマ抱える。

 

だよねぇ~。

 

そもそも、住民票を正確に動かすことによって本人が過重負担や不利益を被ってしまうことがあること自体おかしいんだよね。

 

教育、介護、金融、経済、労働、社会的信用などなど。

 

ポンポン住民票を動かしても問題なし、という社会になった方がいいのかもね。

 

 

つらつら書いたら堂々巡りになった。