行政書士法人かぁ・・・。
お取引があった地方の先生より、法人化したとハガキが届いて。
見ると、別の先生と一緒に法人を設立されたよう。
最近多いですね。ここ1年くらいで何枚かそんなハガキをいただきました。
行政書士の法人化のメリットは何より仕事の相互補完。
何度か書いてますが、もし自分が倒れたときに預かっている仕事をどうしよう、とか。
その際、一人だったら完全に収入ゼロになるけど、それもある程度は避けることができる、とか。
一人で受けるのに躊躇する大きな仕事も、複数人いれば積極的に受けれる、とか。
対外的に信用が高まって、資金調達の選択肢が個人事業主より広がるとか。
あとは国保、国民年金から脱却して社会保険に加入できるとか。
などなど。
デメリットは、確定申告が個人より厳格。というか頑張ってDIY申告てのは、不可能じゃないけど通用しない。
てかこれは税理士にお願いしないとなかなか厳しいです。
そして法人だと、やめるとき、閉めるときに面倒くさい。解散登記したところで最終的に財務をきちんと清算しないと閉鎖できん。ゾンビ法人として延々と残ってしまうww
他にもデメリットはありますがね、まあメリットデメリット半々てとこかな。
あと、法人を複数人で立ち上げる場合に注意が必要なのは、一旦内部対立が起きてしてしまうと解決しにくいこと。
こと行政書士法人は、株式会社と違って支配や経営権の関係があいまいになりがちな構造です。
なので最初が肝心です。そこは気をつけないとなりません。
結構勘違いしやすいんですよね。最初の出資の割合とか、自己主張の強弱とか、力関係とか、年齢とかキャリアとかで主従関係を作ってしまうと。
現に空中分解した法人の話も耳に入ってきます。
そりゃね、そもそも「会社員に向いていないから」「集団が苦手だから」行政書士で個人開業している人が多いと思いますのでww
基本、クセが強い人ばかりなんです。
ワタシもそう。集団内のコマとなるとトラブルメーカーww
それは自己主張や顕示欲の強弱とかじゃなく価値観とか責任感とか正義感とか、そんなとこです。それを集団の論理とすり合わせることができるかできないか。
すり合わせや噛み砕きができないと雇われでは通用しません。
そこをワタシはできなかったwww
だから最終的に自分で会社作り、今の事務所を開いたわけで。
そもそも事業主って、そんなヤツが多いと思うんですよね。
理想は、行政書士法人の中で複数の行政書士それぞれが独立採算で、法人のハコに係る経費を各人の売上に応じその割合もしくは等分で負担する、というパターンかな。
外見は法人、でもフタを開ければ協同組合みたいなもん。これいいなw
その代わり、受けた仕事で何かあったら互いに助けたり協力したり。
いいよなぁ、うらやましい。
でもワタシにゃむりww
まあ、今は行政書士一人でも法人化できますからね。
個人行政書士同士ではなく、トップ一人で従業員を抱えてやりたい人はどんどん法人化した方がいいと思います。
今の時代「会社じゃないです、社保ありません、でもウチで働きませんか」で人は雇えませんからね。
法人化、法人登記ってのは客観的な「覚悟の指標」でもあります。だからそれだけである程度の信用をもらえるわけです。
ワタシも会社の登記が完了して初めて謄本を取った時、怖くなって震えましたもん。
今じゃそんな新鮮な初々しい気持ちにはならないと思いますがww
立ち上げてみると分かります。
「ああ、これが社会的信用ってやつか」
別に誰かに「信用してます」なんて言われるわけでもないんですがね。
今の仕事でワタシが起業の相談を受けるときには、業態問わず「会社にしなさい」と言います。
それで覚悟を見るわけです。
怯えながらも実行できる人はイケます。実行できなかった人はちゃんと元に戻っていきます。
どちらも正解なんですよ。
行政書士法人。
振込でのカタカナ略称が「ギョ)」てのはちょっとカッコ悪いよな。「ギ)」じゃダメなのかなww