[東京 20日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べて弱含みの76円後半で推移している。午前の取引を通じて76円後半でのもみあいが続いた。正午までの取引レンジは上下15銭と、こう着感が強まっている。
ユーロ/ドルは、軟調なアジア株をにらんで1.37ドル前半に軟化した。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の強化をめぐる独仏首脳協議が難航したことで23日のEUサミットへの期待が後退しつつあり、ユーロの上値を重くしている。
正午までのドル/円の取引レンジは、76.71─76.86円の15銭値幅。とりわけ11時過ぎまでの値動きが鈍く、値幅は8銭にとどまった。きょうが五・十日にあたることから、仲値にかけてややドル買いが優勢になったが、仲値通過で一巡。その後は上値が重くなった。
市場では「ドル/円はこう着。76.50円付近にはストップロスがあるが、そこまでいかないだろう。完全に取引のかやの外だ」(セントラル短資FX営業本部、武田明久氏)との声が上がっている。
介入警戒感から76円半ば付近の下値で跳ね返される展開が続き、「ドルは売り飽きた」(大手銀行)。一方で、欧州発のリスク回避地合いのなかではドルの上値も重い。ドル/円単体の材料が乏しいなかで目が向きがちなテクニカル面では、上方に位置する一目均衡表の雲が厚みを増しながら77円付近まで降りてきたこともドルを買いにくくしているという。
ユーロ/ドルは1.37ドル前半に軟化した。海外市場で、独仏首脳協議の難航を受けて1.3731ドルまで売られたあと、アジア時間に入ると買い戻しで緩やかに1.37ドル後半まで値を戻した。しかし、アジア株が軟調となったことで上値を阻まれ、海外安値を割り込んでやや下げ足が速まった。
市場では、これまでユーロを支えてきたEUサミットへの期待感が後退しつつある。
「23日のEUサミットに向けて、ユーロの失望リスクが積み上がっている。EUサミット後に、ユーロ/ドルは再び直近安値(10月4日の1.3145ドル)付近を目指す下値トライになる可能性がある」(みずほ証券為替アナリスト、鈴木健吾氏)との声が上がっている。
この場合は、ユーロ/円も再び100円割れトライの流れが再開する可能性があり、ドル/円を圧迫すると予想。「ドル/円はクロス円に押される形で過去最安値(75.941円)を目指すことになりそうだ」(鈴木氏)という。
一方「サミットですべてが好転するような解決策が出てくることはありえない。曲折があることを前提にユーロはここまで戻してきており、サミットでEFSFの規模拡大が決まらなくてもユーロが急落することはないのではないか」(大手銀行)との見方もある。
ただ、ギリシャ支援問題の解決に時間がかかることがあらためて確認されるとみられ、ユーロの上値は重くなりそうだという。ユーロ/ドルは9月15日と10月17日、ともに1.39ドルに乗せたところで跳ね返された。「1.39ドル台はレジスタンスになる。当面の天井になるのではないか」(大手銀行)という。
(ロイターニュース 松平陽子)
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