2024.1.26
生物部の後輩と冬の湧水が流れ込む水路へ。
水は綺麗だけどどこを見てもオオカナダモと変な細葉のヒルムシロ属ばかりで、所々にセキショウモっぽいやつ。
「冬にセキショウモ???」ちょっと気になる。。。でもロゼット茎は見当たらないのでコウガイセキショウモではないみたい。謎w
「なんかヤナギモとか、心躍るものはないかねぇ。」と後輩に話していると、「あれヤナギモじゃないですか?」と。
後輩に先に見つけられてしまった…(๑¯∇¯๑)ハハハ
葉の太さはすごくヤナギモっぽい。
持ってきた最終器具で採ってみる。
で、リュックサックに入っていた白バットに。
葉や茎はある程度がっちりしているけど、触ると柔らかくツルッとした手触り。如何にもヤナギモっぽい。
実はこの地域でここまでヤナギモっぽいヤナギモを見つけたのは初めてでした。探してみるとと見つかるものですねー(←見つけたのは後輩だということを忘れている)
「ヤナギモっぽいヤナギモって何だよ?」と感じる方もいると思うので解説すると、
ヤナギモを含むヒルムシロ属の水草は水面で開花し、花粉が風媒(つまり杉とかと同じく風で花粉が飛んで受粉する)なので雑種が生まれやすく、
元々似た種類が多い上、1度発生した雑種が長く生き残りつつ色々な場所へ分散したり、雑種なのに何故か生殖能力があって新たな雑種を生み出したりするので、一見何か特定の種に見えても雑種だったりするんです。
また、雑種の方が強く生き残りやすいので、野外で見られるヒルムシロ属(特に葉が細い種類)は雑種が殆どです。
だから、普通種とされるヤナギモも、実は中々出会えないんです。
人工授精までして雑種を作ってたタナゴの時とは真逆ですね笑
ちなみに、この地域でよく見る(と言っても指で数えられるほどの自生地しかありませんが)ヤナギモっぽいやつは今回見つけた株とは葉や茎の質感、育ち方、枯れ方などが違います。そして花が咲いても結実しません。
脱線しすぎたので話を戻します。
標本として残しておくのと育てるのに十分な量を確保出来たので、とりあえず家に帰り、翌日。
生物部の部室の水槽に植えます。
今回はリスク分散のため、私と後輩がそれぞれ管理する2つの水槽に植えることにしました。
私は少し前に立ち上げたこの水槽に植えます。
この水槽は弱酸性で軟水よりの環境にしてあります。採集してきた地域の水道水は軟水らしいので、この環境で平気なはず。
もしも弱ってきたら、水草が吸収しやすい状態に調整されたミネラル分を添加すれば良いだけなので、私はこの方法で育てることが多くなってきています。
空いているスペースに2,3本植えました。
かわいい。(このあと水路に帰っていただきました。)
あれ、私、採集しに行く必要あった???