今回がシリーズ2回目となる『魚図鑑』。

シリーズ名的に日淡でなくてもいいかと思ったので写真がたくさんあるグッピーにしました。日淡ネタを期待していた方、すみません。





















 



和名
 グッピー

学名
 Poecilia reticulata

全長
 オス:3.5cm、メス:5cm

分布
 ベネズエラからギアナにかけての南米。日本では沖縄・小笠原諸島と日本各地の温泉地で定着している。

特徴
 オスとメスで性的二形が著しく、大きさはメスが大きいが、彩りはオスが美しい。

 メスの形はメダカやカダヤシに似ている。野生種では薄い褐色の体に、透明な鰭を持つ。オスではメスよりやや細身ながら、ほぼ同じ形であるが、背びれと尾びれが大きく広がる。特に尾びれは後端が不規則な形の旗のように広がり、また、胴体の側面と尾ひれに青や赤など様々な色の模様が出て、一部は金属光沢を帯びる。これらの斑点は個体変異が大きく、親子兄弟でも違ったものが見られる。

 観賞用に改良された品種が多くある。品種により様々であるが、野生種より大柄で、鰭がより広がるものが多い。また、それらではメスにも尾ひれなどに若干の模様が出ることが多い。



飼育難易度
 ★☆☆☆☆

繁殖
 オスの尻びれはゴノポディウムとよばれる管状の交接器になっていて、これを使ってメスと交尾して繁殖する。卵胎生。



その他
 改良品種は尾びれの形、体色などに様々な形質の種類がある。

●体色

①ノーマル ②ブラオ ③ゴールデン ④アルビノ ⑤タイガー 
など
●ヒレの形

①ライヤーテール ②デルタテール ③ファンテール ④ダブルソード ⑤トップソード ⑥ラウンドテール ⑦ピンテール ⑧リボン ⑨スワロー ⑩メラー
など
●体の色彩と模様

①プラチナ ②メタル ③コブラ ④タキシード ⑤ギャラクシー
など


 グッピーこれほどまでに形質に変異があるので、美しい個体を作るためには遺伝的背景を考慮する必要があり、その辺の工夫に凝るときりがない。それゆえ、熱帯魚飼育はグッピーに始まりグッピーに終わるとも言われることがある。

 我が家では父が10年ほど前からグッピーの品種改良を始め、僕自身も自宅近くの親水公園で捨てられたグッピーを捕まえたことをきっかけに6年ほど前から品種改良を始めた。グッピーは繁殖させるのは簡単だが品種の固定化をするのは難しいので、やっていてとても楽しい。


















僕の飼育しているキングコブラという品種。
(左の個体がゴールデン体色、右の個体が普通体色)
若いキングコブラのオス。

キングコブラとグッピーの近縁種であるエンドラーズの改良品種「タイガーエンドラーズ」の雑種第一代(F1)
上の写真の個体の子供の幼魚(F2)





父の飼育しているプラチナタキシード。
父は上から見ても綺麗なグッピーを作ろうとしている。
プラチナタキシードの若い成魚。
上から見ると胸鰭まで白く染まっていることがわかる。

 美しいグッピーを作るためには選別と淘汰をすることが最も大事(←父の口癖)。写真のグッピーは選別の際に次の種親候補から外れたプラチナタキシード。このようなグッピーは「川口モンスターアクアリウム」へ行って買い取ってもらっている。

 僕のゴールデンのキングコブラのオスと、父のゴールデンのプラチナタキシードのメスの雑種。

 固定化が進んでいなければこの水槽のグッピーのように様々な色の個体が生まれる。

 タブレットフードを食べるグッピー。


 尾びれの付け根に黒い発色が現れたグッピーのメス。