2018年8月13日、またまた近大病院に行き、今後の治療方針が聞かされました。
病気はやはり肝臓のがん(肝細胞がん、または肝腫瘍などと言われる)で、大きい腫瘍が1つ、小さめの腫瘍が4つほどあることが判明しました。しかも、大きい腫瘍は縦長で15cm以上あるものでした。
また、心臓病のことも気にしなければなりません。心機能等は大きな問題は無さそうとのことでしたが、血をサラサラにする薬(ワーファリン)を私は服用しているため、出血のリスクも少なからずありました。
そういうわけで、外科の先生から、切る手術はムリだと言われました。代わりに紹介されたのは、TACEと呼ばれる治療法でした。TACEとは、Transcatheter Arterial Chemoembolization(最後のEはebolizationのeを指す)の略で、肝動脈化学塞栓療法と言います。これは、太ももの付け根の動脈からカテーテルを入れ、がんのあるところまで通し、抗がん剤や塞栓物質を注入する方法です。(私が参考にした図を示しておきます。)
抗がん剤はもちろん、がん細胞を殺すために注入します。塞栓物質は、がんに栄養を運んでいる血管を人工的に塞ぎ、栄養が行かないようにするために注入します。塞栓療法は、いわゆる兵糧攻めです。
治療後に発熱、吐き気、腹痛、食欲不振、肝機能障害などのリスクはあります。ただ、このTACEは局所治療であり、心臓や循環器を含む体全体へのダメージが少ないため、この方法が最も良いだろうと判断されました。私も、医師の話を聞いて納得できました。
ちなみに、切る手術は外科の先生、TACEは内科の先生の担当になるようで、この後、消化器内科を受診しました。
切る手術ではないことが決まり、自分自身が少しホッとしていたように思います。治療方法は一定の方向が決まりましたが、現実にどう対処していくか、引き続き考えていかなければなりませんでした。